巨人がインフルエンザでキャンプ打ち切り 鹿取GM「これ以上増やしてはいけない」

2018年02月27日 19時29分

急きょ駆けつけた鹿取GM

 異例の決断だ。巨人は27日、チーム内のインフルエンザ蔓延を受け、沖縄・那覇キャンプを1日前倒しして打ち上げた。感染拡大防止のための措置として、4人の罹患者以外の選手は即日帰京。現場は突如現れた“見えない敵”との闘いに混乱し、スタッフや関係者は終日対応に追われた。

 早朝からトレーナー陣が慌ただしく走り回り、マスクをしたスタッフの携帯電話がひっきりなしに鳴り響いた。前日(26日)までに戸根、吉川尚、豊田投手コーチの発症が確認されていたが、この日は山本の発症も確定し、インフルエンザによる離脱者は4人となっていた。

 緊急事態を受けて二、三軍キャンプを視察中だった鹿取GMが宮崎から急きょ那覇へ駆けつけ、協議の上で異例の「キャンプ打ち切り」が決定。韓国・SKとの練習試合は予定通り行われたが、試合に出場しなかった坂本、菅野、阿部ら主力は帰京便の手配が済み次第、続々とキャンプ地を出発。その後も4人の罹患者を残し、選手は最終便までに全員が帰京した。

 巨人では2014年にも開幕前にインフルエンザがチーム内で大流行したことがあった。鹿取GMは「経験を踏まえて? もちろん、そう。トレーナーや監督、いろんな人と相談しながら、早めの措置ということ。これ以上(発症者を)増やしてはいけないので」と苦渋の決断に至った経緯を説明した。

 急きょキャンプの総括を求められた高橋由伸監督も困惑の色を隠せない。もちろん、選手時代を通じ、キャンプの前倒し終了は自身にとっても初の経験だ。「どうしようもないことですからね。ただ体調管理も我々の義務のひとつ。しょうがないんだけれど、そうなってしまったことは申し訳ない」とチームを代表し、ファンへ頭を下げた。

 若手中心のメンバーを鍛えに鍛えまくったキャンプは思わぬアクシデントで幕を閉じた。指揮官は「最後は少しだけ予期せぬ形になりましたけれども…」と苦笑して切り出しつつ「ここまではそれぞれが頑張ってくれた。若い選手はとにかく元気もあったし、全体的に動きとしては良かった」と評価。「ただ、頑張るのはべつに評価することでも、評価されることでもない。練習してきたことを、ここからは成果として少しずつ出していってくれれば」と話した。

 最後はドタバタの撤収劇となってしまったが、厳しいキャンプでメンバーの疲労がピークに達していたことも事実。「(連休となる)この2日間がいい休養になれば」と由伸監督。感染の拡大を止められるか。開幕に万全で向かうために、まずはインフルエンザとの見えない闘いに打ち勝つことが先決だ。