大谷のメジャー流新ルーティンは“余裕の口笛”

2018年02月26日 16時30分

ベンチで口笛を吹く大谷(左奥)

【アリゾナ州テンピ25日(日本時間26日)発】エンゼルス・大谷翔平投手(23)は24日(同25日)のブルワーズ戦でメジャー“初先発”。速球は最速156キロをマークしたが、1回1/3を1被弾を含む2安打2失点(自責点1)、2三振1四球のホロ苦スタートを切った。その舞台裏では意外な行動でナインとの結束を深めていた。

 初回、先頭ビラーにいきなり中越え二塁打を打たれた。続くオーフは直球で追い込み、フォークで空振り三振。3番・崔志万は四球で歩かせ、4番・ピナの4球目のフォークが暴投。前にはじいた女房役マルドナドが二塁に悪送球し、痛恨の失点。5番・フィリップスもフォークで空振り三振を奪った。2回は昨年20本塁打のブロクストンに米国初被弾。高めに浮いた144キロ速球を左翼席に運ばれた。続くフランクリンを左飛に打ち取ったところでソーシア監督に交代を告げられた。

 一夜明けた大谷はノースロー調整で回復に努めた。「細かくは見ていないけど(イメージと実際の)ズレは多少あるのかなと思うし、修正していけばいい。一致しているかどうかよりも、この1球がどういうふうに映っているのかというところだと思う」

 その初登板では日本時代はありえなかった行動を取っていた。初回、先制点を献上した直後の味方の攻撃中にはベンチ内で場内に流れる音楽に合わせて曲を口ずさみ、口笛を吹いたのだ。また、ロサンゼルス・タイムズ(電子版)によると「登板直前のクラブハウスでは1時間以上にわたってナインが興じるドミノゲームに参加し、笑い合っていた」という。メジャー流に合わせているのだ。

 ベンチでの歌と口笛は日本と違い、イニング間にベンチ前でキャッチボールできない状況への大谷なりの対策のようだ。「体を温めながら、どうやって2イニング目の先頭を抑えていくかを考えられたというのはすごく勉強になった」

 もちろん、そんな前向きな姿勢をナインは見逃さない。女房役マルドナドは「みんな彼が打者を圧倒する姿を見たいんだろうけど、今日はまだ初登板。これから調整すればいいし、全体的にはよかった。次の登板も大丈夫」とメディアにくぎを刺した。

 チーム関係者は「初登板の彼が“デビュー戦”のベンチで口笛を吹けるような雰囲気を周りの選手が作ってくれている。本人も無理なく自然とその雰囲気に溶け込んでいるように見える」と大谷のチームへの適応に太鼓判だ。

 気になる打者デビューは26日(同27日)の敵地パドレス戦以降となる。「外国人投手との間合い、タイミングが打席の中でしっかり取っていけるかが一番大事。相手との距離感が大事になってくる」と強調。「セットからの始動も早いし投げ方も違う。(動くボール対策は)特に考えていない。早く動く変化球だと思って国際大会にも臨んでいた」。打者での適応も楽しみだ。