阪神・矢野二軍監督「掛布さんとは違う オレがやれること」

2018年02月22日 11時00分

矢野二軍監督は「超積極的」としたためた

【核心直撃】熱いのは阪神・金本知憲監督(49)率いる一軍キャンプだけではない。今季から高知・安芸での二軍春季キャンプを預かる矢野燿大二軍監督(49)もチームの底上げに燃えている。今回は大物OBである掛布雅之前監督(62)の後任として“重圧”もかかる立場だが、どんな心境なのか。本音に迫った。

 ――二軍監督として初めて迎えた春季キャンプの感触は

 矢野:選手が皆、何かやろうとしてる。テーマとして「超積極的、あきらめない、誰かを喜ばせる」というのをキャンプ前に言ってきた。自己評価が甘すぎるかもしれないけど、オレの中でこうやっていけば選手は良くなると思うことをしっかりやってくれている。二軍が居心地良くては困るから一軍以上の練習量でいるけど、弱音を吐かない、マイナス的な言葉を口にしないとか、選手が意識してくれている。

 ――積極的の上に“超”までついた

 矢野:積極的だけでは足りないから。考え方、行動もすべて積極的でいけば変われるところはたくさんある。例えば中畑(清)さんの「絶好調!」のセリフもしんどい時に言うと恥ずかしいとかあるかもしれんけど、そういうことで気持ちは前に向く。言霊(ことだま)という言葉もある。それと実際セ・リーグの打率10傑見ても消極的な打者はいない。二軍の選手が一軍に上がって初球を簡単に見逃し、追い込まれたくないから次振りにいって最後にボール球振って終わり、では前に進まない。今ここにいるメンバーは現状評価では一軍より低いのだから同じことをしていても勝てない。

 ――誰かを喜ばせる、というのも大事

 矢野:自分のためだけだとしんどいでしょ。誰でもいい。家族、両親、恋人、恥ずかしいかもしれんけど嫁さんとか…他の人のためなら頑張れる部分が出てくると思うから。選手にはお前なら誰?と聞いていった。

 ――前任者があの掛布氏(現阪神シニアエグゼクティブアドバイザー)。意識はするか

 矢野:気にならないことはない。人気も比べもんにならないし、掛布さんやったら今日ファンはもっと来てたかなあと思うし、比べるのは失礼。掛布さんと同じことはできない。でも、もしかしたらオレやからできることもあるかもしれないという気持ちではいる。終わってから周りの人が評価してくれること。掛布さんも阪神の若手を何とかしたいと2年やってこられたし、そこは自分と変わらない。ファンを喜ばせるということも同じ。

 ――掛布氏と同様、二軍でもファンサービスが必要

 矢野:ファンが球場に来て良かったと思ってもらえるようにしないと。このキャンプでもファンと目と目を合わしたり、手を振ってあげたり、話しかけたりすることは必要と話した。あとはずっと思っていたことなんやけど、お立ち台とかのインタビューのやりとりがあまりに面白くない。「チームの勝利に貢献できるよう頑張ります」みたいな決まった文句ばかりではファンもシラける。それはもう禁止。若いやつは「オレの盗塁を見に来てください」でも、何でも自分の言葉を語れということ。吉本新喜劇でも、さあ、ギャグが出てくるぞ、とお客さんが待ち構えている時に“チームの勝利に~”じゃ、ガックリする。

 ――1月には星野仙一氏が死去。闘将の鉄拳を受けた最後の世代だけに思うところは

 矢野:オレも殴られたけど愛情は感じていた。古臭いけど気合とか根性とか星野さん発信のものも刷り込まれている。楽天と阪神が日本シリーズで対戦することが星野さんの夢。今年はそうなるよう自分も頑張って、恩返ししたい。