日本ハムは12日、今季から本拠地・札幌ドームの内野席に防球ネットを設置すると発表した。内野防球ネットの復活は2005年シーズン以来13年ぶり。

 球団は「2006年にネットを撤去した際と比較して、様々なイベント等の施策による新規のご来場および海外からお見えになる方の増加、またスマートフォンの普及により試合中も画面に目を落として情報を得るなど、お客様を取り巻く観戦環境、観戦スタイルの多様化が見受けられるようになりました。そのような変化に対応するため、防球ネットを再び設置する運びとなりました」と説明。より安全で快適な観戦環境を作るための措置であるとした。

 内野席は1列目から30列目前後までネットが視界に入るが、さえぎりを最小限に抑え(ネット支柱はなし)、安全性が高く、かつ細かい網の目の吊り下げ式のネットを採用する予定だという。

 工事期間は2月14~26日で、運用開始は28日の国際交流試合、ラミゴ・モンキーズ戦からになる。

 札幌ドームでは06年の防球ネット撤去後、10年8月21日の日本ハム―西武戦で観戦中の女性にファウルボールが直撃し、右目を失明。女性は球団、札幌ドームなど3者に対し約4650万円の損害賠償訴訟を起こし、16年6月に札幌高裁(佐藤道明裁判長)が球団に約3357万円の支払いを命じた高裁判決が確定している。