巨人vsホークスOB戦にフル出場の由伸監督「松井さんと2人でヘロヘロ…ちょっと明日が心配」

2018年02月11日 16時30分

長嶋総監督と野村総監督を中心に往年の名選手たちが集まった

「宮崎キャンプ60年記念ジャイアンツvsホークスOB戦」が10日、サンマリンスタジアムで行われ長嶋茂雄総監督(81=巨人軍終身名誉監督)率いるジャイアンツOBが、野村克也総監督(82)率いるホークスOBを11―3で下した。王、江川、桑田、松井、高橋由、工藤、秋山、小久保、松中…といった往年の名選手たちのプレーにキャンプ地の宮崎は大いに盛り上がった。

 見せ場はいきなり初回からやってきた。ホークス先発の工藤から、松井が放った打球はグングン伸びて右翼席へ。惜しくもファウルとなったが、場内はどよめきに包まれた。

 松井はその後、捕邪飛を打ち上げたものの、相手捕手の城島が気をきかせてわざと落球。城島とがっちり握手を交わした松井は、次の127キロ直球をキッチリと中前へはじき返し「彼(城島)がその場の空気を読んで(落球を)やってくれたので感謝しています」と苦笑いだった。

 一方、高橋由は工藤との「現役監督対決」で遊飛に打ち取られ「普段投げている人とまったくやっていない人の差が出ましたね。気持ちと体が全然一致しない」と白旗だったが、好守に加えて2安打2打点の成績には「まあ、結果が全てだから」と笑顔で胸を張った。

 スタメンは左翼・清水、中堅・松井、右翼・高橋由という往年の外野シフト。これには2人とも「ベンチには長嶋さんがいてね。懐かしかったです。いい光景でした」(松井)、「ジャイアンツに入って5年間はあの並びだったんで懐かしいなあって」(高橋由)と、懐かしがりながらも、2人でフル出場したとあって「松井さんと2人でヘロヘロ。ちょっと明日が心配ですが、気持ちを新たにいいキャンプにしていきたい」(高橋由)。疲れは隠せずとも、いい気分転換になったようだ。

 この試合には、本紙評論家の前田幸長氏も出場。雨のため試合開始が遅れたが「お客さんのためにも絶対やるぞ!」とベンチ裏では団結していたという。

 前田氏によると「この日の投手陣には『自分で無理だと思ったら、マウンドで帽子を上げること』という約束事があったんです。そうしたら江川さんは最初から帽子を上げて出ていかれたけど…。みんなファンの夢を裏切りたくないと、必死に投げていました。印象的だったのは、先発の桑田さんが『やっぱり点は取られたくないよね』と話していたこと。自分もそうだけど、投手は点を取られることが悔しいことは生涯変わらないのだなと痛感しました」と内幕を明かした。同じく本紙評論家の加藤伸一氏も登板した。

 ジャイアンツの4番に座った王は工藤に空振り三振に打ち取られ「(打たせようと)僕に合わせてくれたが、僕が合わなかった。年々、バットとボールが合わなくなってきた」と苦笑い。それでも力強いスイングを披露し「私の持ち味は振ることだった。それなりに振れたと思う」とうなずくと、長嶋総監督も「十何年間もONの時代でしたし、何とも言えない感じでとても良かった」と喜んだ。ホークスの野村総監督は「いろんな人に会えて、元気な姿を見て懐かしかった」とうれしそうだった。

 そんな往年のスターたちのプレーの数々は、球場のファンだけでなく、今の現役ナインたちにも響いたに違いない。