【アリゾナ州スコッツデール10日(日本時間11日)発】日本ハム・清宮幸太郎内野手(18=早実)が、右手親指負傷の影響で中止していた打撃練習をついに再開した。100人を超える報道陣の前で、素振り30回、ティー打撃20回。計50スイングを披露した。午後には韓国KTとの練習試合に実戦初出場。6回から一塁の守備に就き“プロ初実戦”を無難にこなした。

 18分間の“清宮ショー”だった。ひと通りの守備メニューを終えた清宮がバットを片手に打撃練習場に入ると、待ち受けていたスチール、テレビカメラが一斉に背番号21に向けられた。

 午前10時50分、栗山監督をはじめ、ファンやメディアが固唾をのむ中、黄金ルーキーの打撃練習が13日ぶりに始まった。緒方耕一野手総合コーチ(49)による指導の下、清宮が素振りを開始するとシャッター音が一斉に響き渡った。時折、緒方コーチの指示を仰ぎながら、久々の感触を味わうように計30回しっかりバットを振った。

 その後は、インパクトの衝撃を軽減する器具を使ったティー打撃を20スイング。「皆さん、ずっといい絵を撮りたかったのに撮れなかったんですもんね。これぐらいサービスしないとね」(緒方コーチ)という首脳陣のはからいで、スイングを正面から撮影させる大サービスにも応じ終了した。

 清宮のスイングを見た緒方コーチは「あれぐらいできればね。本人も全く問題ないと言っていた。(50スイングの予定は)最初から決まっていた。スイングを見てどうだった? いいなと思わなかった?(スイングの)角度とか」と“逆質問”しながら絶賛。アリゾナでの残り4日間は素振りとティー打撃にとどめ、17日からの沖縄キャンプで、いよいよフリー打撃を再開させる模様だ。

 その後、清宮は韓国KTとの練習試合でプロ初のベンチ入り。6回の守りから一塁の守備に就き2イニングの守備機会を無難にこなした。

 試合後、清宮は「まずバットを振れたというところで一歩前進したかなと思うので、そこは凄くいい一歩だった。(打撃練習再開は)やっぱりうれしかったです。前より感触もよくなってきてますし、痛みも全然ないので。ただあんまり飛ばしたりもないので、徐々に徐々に打っていけたらいい」と充実の表情で語った。