阪神に新加入したウィリン・ロサリオ内野手(28=前韓国ハンファ)が沖縄・宜野座での春季キャンプ第2クール最終日となった8日、推定170メートル弾で周囲の度肝を抜いた。フリー打撃で左翼席奥に設置された防球ネットを越え、公道を走る自動車にあわや直撃というほどの特大アーチを放った。

 ロサリオ本人は「あくまで打撃練習。試合で打てるようにしたいね。今はコンタクトだけを心掛けている。今日は風が助けてくれたよ」と涼しい表情だったが「打球が当たったら非常に危険。とりあえず左翼席奥の道は通れないようにする」(チーム関係者)と新助っ人の打撃練習中は完全封鎖にする“ロサリオシフト”を緊急決定。防球ネットをさらに高くするプランも検討され始めた。

 この日柵越え7連発でパワーを見せつけた糸井嘉男外野手(36)も「あれ越えたらヤバない!?」と驚くほどで、チーム内では早くも“Gキラー襲名”を期待する声が上がっている。「東京ドームの看板に直撃させまくってほしい。賞金をゲットできるし、何より巨人に対して苦手意識を植え付けることができる。ロサリオのパワーなら何発でもいける」(球団幹部)

 時差ボケで寝不足だったロサリオには前夜、金本知憲監督(49)から贈られた新ベッドが届けられたという。指揮官は「今日は練習前から『よく眠れたから見ていてくれ』と言っていたが、本当にいいスイングしていてビックリした」と大絶賛だったが、シーズン本番でも怪力を見せつけたいところだ。