【アリゾナ州スコッツデール2日(日本時間3日)発】日本ハム・清宮幸太郎内野手(18=早実)の歓迎会も兼ねた「早稲田会」が、第一クール最終日となる3日(同4日)に開催される運びとなった。当初はキャンプ前日に予定していたが、投手会とのダブルブッキングなどもあり延期。斎藤佑樹投手(29)ら早大OBは、今度こそ黄金ルーキーの素性を“丸裸”にしようというのだが…。ちなみにこの日も清宮は打撃練習は行わず、守備練習のみで終えた。

「早稲田会」とは日本ハム内の早大OBらで結成された母校愛あふれた有志グループ。清宮にとっては早実の先輩である斎藤をはじめ有原、大嶋、石井一、そしてなぜか帝京高出身の杉谷がメンバーに名を連ねている。

 場所がアリゾナだけに開催場所はいまだ検討中。幹事の杉谷が現在セッティングに奔走している。ただ、外出に関しては大谷同様、事前に「どこに」「誰と」行くかを栗山監督に報告し、許可をもらう必要がある。許可が下りれば清宮にとってはありがたい早稲田人との交流の場となる。

 中でも心待ちにしているのが会の最年長者にして早実の先輩でもある斎藤だ。これまでメディアを通じて多くのアドバイスを清宮へ送ってきたが、その一方で「一つ確かめてみたいことがあるんです」と明かす。ひそかに温めてきた清宮への“確認事項”があるという。

 斎藤は「自分の10歳年上の先輩とかを見ても『やっぱり早実だなぁ』と共通点のようなものを感じることがあるんです。言葉にはできない直感なんですけど…」と、当事者にしか分からない“早実魂”について告白。そして「幸太郎も11歳離れているわけで、彼にも同じような直感を感じるのか気になるなぁと」。清宮にも同じ感覚が宿っているかを直接感じ取りたいという。果たして、どんな会になるのか…。

 この日の清宮は前日同様、金子誠内野守備コーチ(42)によるマンツーマン指導を受けた。2日連続の「金子塾」では重点的にスローイング矯正が行われた。

 金子コーチは「テークバックを直したかった。(スローイングの)メカニズムを理解してもらって(投げる)数を増やしていけばいい。もともと腕に力があるので、負担のかからない投げ方をしないとキャンプ中に(送球量で)ケガをしてしまう」と説明。その成果を実感した清宮は「キャッチボールしてすごく気持ちがよかった。ボールの重みを感じるようになった」と語った。

 この2日間でキャッチボールの球質も良化したそうだが、一方で「ただ、あれが捕る態勢からスローイングになると全くの別物。そうそう守備にはつながっていかない。先は長い? そりゃそうですよ」(金子コーチ)とも。アメとムチを使い分け、清宮を一人前のプロの内野手に育て上げる決意を語った。