人種差別問題で「インディアンスのロゴ」消滅

2018年01月31日 16時30分

 米大リーグ機構(MLB)のマンフレッド・コミッショナーとクリーブランド・インディアンスは29日(日本時間30日)、来季のユニホームから米先住民族の長をあしらった「ワフー酋長」ロゴを取り除くと発表した。1948年から使われてきたが、人種差別的だとして廃止を要求する運動が度々起こっていた。チーム名は変更しない。

 球団側と話し合いを続けてきたマンフレッド・コミッショナーは「(インディアンス・オーナーの)ポール・ドラン氏は多くのファンが愛着を感じていると主張していたが、これ以上、グラウンドでそのロゴを使うのは適切ではないという私の姿勢に、最終的に同意してくれた」と謝意を示した。赤色の顔に白い歯を見せ、頭に羽根を付けたロゴは先住民族の長をイメージしたもので、差別的と抗議を受けてきた。

 インディアンスは弱小球団が強豪へと成長を遂げる姿を描き、大ヒットした映画「メジャーリーグ」のモデルとなったことでロゴとともに日本でもなじみが深い。球団は当面、本拠地クリーブランドの頭文字「C」を主要なロゴとして使用する。チーム名を変更する予定はないという。

 米国ではプロフットボールNFLのレッドスキンズが、チーム名が蔑称に当たるとして先住民グループに訴えを起こされるなど人種差別問題が指摘され、インディアンスは2016年にワールドシリーズ(WS)に進出した際、コミッショナーからロゴを使用しないように求められた。また、昨年のWS第3戦でドジャースのダルビッシュから先制弾を放ったアストロズのグリエルがベンチに戻るや、目尻を指で引っ張り目を細める、アジア人を差別するしぐさをしたことで猛批判を浴び、今季開幕から5試合出場停止処分を科された。

 日本でも人気お笑いコンビ「ダウンタウン」の浜田雅功(54)が昨年の大みそかに放送されたバラエティー番組「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!!大晦日年越しSP 絶対に笑ってはいけないアメリカンポリス24時!」(日本テレビ系)で、米俳優エディ・マーフィーに扮するため顔全体を黒く塗って登場。揶揄する意図はなかったと思われるが、海外メディアや日本在住の外国人らから「人種差別だ」と批判された。米国では人種差別は根深い問題だ。

★日本でトマホーク論争=MLBではアトランタ・ブレーブスのファンが応援で振り下ろす斧型グッズ「トマホーク・チョップ」をめぐり、先住民ネイティブ・アメリカン(インディアン)に対して侮辱的であるなどと指摘され、論争を呼んでいた。トマホークの名称については日本でも、名門法政大学アメリカンフットボール部が昨年、ニックネームを「オレンジ」に変更。それまでの「トマホークス」に愛着を示しつつも、「不快な思いをされる人がいるのであれば、それは誰も本意ではないと考えています」と経緯を説明した。アメフットの本場米国のNFLでは、レッドスキンズとともにカンザスシティ・チーフスも、「酋長」を連想させるニックネームが物議を醸しているが、両チームともに名称は変わっていない。