巨人・澤村の生き残る道 “7回の男”になれるか

2017年12月26日 16時30分

澤村の復活がG再建の鍵を握る

 剛腕の失地回復はあるか――。巨人・高橋由伸監督(42)が25日、今季は“はり治療騒動”などの影響もあり、一軍登板ゼロに終わった澤村拓一投手(29)の起用法について「完全白紙」を明言した。ただ、リリーフ方程式の確立は待ったなしの課題。首脳陣はブルペンをどう再編するのか、そして背番号15がそこに入り込む余地は…。

 一球も投げていない投手を構想には入れられない。「もともと力のある投手だとは思っているけれど、どこで使うかはまったくの白紙だね」。チームの戦力として計算できるのか、由伸監督は澤村の現在地を冷静な目で見つめていた。

 今季の澤村は春先に右肩の不調を発症。「長胸神経まひ」との診断を受け、球団トレーナーのはり施術ミスが原因である可能性を否定できないとし、9月に球団が謝罪した。右腕はその直前に一度は一軍昇格を果たしたが、登板機会なし。ただ問題の右肩について、現在は「完治」したとしている。

 今オフの契約更改で現状維持となったのは、球団が澤村の故障を“公傷”と認めたからだが、すでに来季に目を向ける指揮官はその件とは一線を引いている。問題は「来年は戦力になるのか」ということだ。由伸監督は「(2月のキャンプで)実際に見てからだね。良ければ使うし、良くなければ使わない」とキッパリ言い切った。

 ただ澤村抜きで盤石と言えるほどリリーフ陣の態勢は整っていない。今季はカミネロが抑えを任され、マシソンがセットアッパーを務めたが、その前を投げる投手を固定できず、星を多く落とした。さらには助っ人枠2人をブルペンに割いたため、外国人は投手3、野手1の編成で戦うことを余儀なくされた。

 マイコラス退団により助っ人野手2人制を実行することは可能となったが、カミネロ、マシソン頼みのブルペンでは来季も苦しい。今季後半戦から西村が“方程式”の一角を務めたが、45試合で0勝2敗、防御率3・56と絶対的な存在とまではならなかった。

 来春キャンプでは“7回の男”を探すことが投手編成の重要テーマになる。現状は西村に加えて田原、宮国が有力候補。池田、谷岡ら若手や、育成から支配下復帰を目指す高木京、リリーフ転向の可能性が浮上する大竹も候補になるだろう。

 澤村としてはキャンプから万全であることをアピールし、まずはその争いに割って入れるかが戦列復帰への一歩となる。「一からと言わず、ゼロからという気持ちで」と語った通り、崖っ縁から自らの力で這い上がってくるのか。指揮官はそこをしっかり見極めるつもりだ。