【カリフォルニア州ロサンゼルス15日(日本時間16日)発】メジャーでも二刀流に挑戦する大谷翔平投手(23)のエンゼルス入団が決まったことを受け、米ゲーム業界も歴史的なルール改正を行うことになった。米国において圧倒的な人気を誇るシミュレーションゲーム「ファンタジーベースボール」で、運営者の1つである米ヤフー社が大谷を「投手」と「野手」に分けて2人の別人扱いとすることを正式決定。米野球専門誌「ベースボール・アメリカ」(電子版)が伝えたもので、米ヤフー側も同誌の取材にルール改正を認め「大谷はファンタジーの中でも野球を変えた」と述べている。

「ファンタジーベースボール」は実在するメジャーリーグの選手でドラフトやトレードなどによって架空のチームを構成し、選手の成績をポイント化して総合点を競うゲームだ。米ヤフー社でも大谷のメジャー挑戦が決まって以降、扱い方について議論されていたが、最終的にゲーム上で“2人の大谷”を登場させることで落ち着いた。

 この決定には全米中に大きな反響が広がっている。ボストンの放送局「NESN」(電子版)は「2人の大谷がいるのはクール。しかしこのゲームは基本的に投手が試合で打ってもその数字は反映されない仕組みになっている。例えば(打撃が得意な)ジャイアンツのバムガーナー投手が先発した日に2本の本塁打を打っても関係ない扱いだ。大谷だけでなく、どちらも反映させる機能をつけられれば、問題も解決できた」と評した。

 スポーツサイト「For the win USA Today」(電子版)は「二刀流の機能を組み込むのは難しいことかもしれないが、これはダサい結論」と疑問を呈した。

 いずれにしろ、大谷の存在が米ゲーム業界をも動かしたことだけは間違いない。