元巨人の水野雄仁氏(52)ら池田高OBが10日、横浜薬科大で開催された映画「蔦監督」の上映会に参加。横浜商業OBら甲子園で激闘を繰り広げた面々とトークイベントを行った。

 映画は、甲子園春夏合わせて優勝3回、準優勝2回という輝かしい実績を残した、池田高校の名物監督だった故蔦文也さんの素顔を知ってもらおうと、孫の蔦哲一朗氏が関係者へのインタビューを通じて製作したドキュメンタリー作品だ。

 水野氏は「いまだに元ジャイアンツの水野で呼ばれることはめったになくて、毎度、池田高校の水野で呼ばれています」とあいさつ。蔦監督との思い出については「本当に殴られてばかりで、リモコンがあったら頭が割れていると思う」と話し、高校野球ファンで埋まった会場の笑いを誘った。

 続けて「今は当然体罰はダメですが、我々のころは愛のムチと言いますか、そのおかげで根性を鍛えてもらった。蔦さんは特攻隊の練習中に終戦を迎えられたんですが、殴られているときはいつも『もう少し戦争が長引いていたらな』と思っていた」と“阿波の金太郎節”で会場をさらに沸かせた。