西武は8日、奇妙な所属選手の“不倫発表会見”を行った。鈴木葉留彦球団本部長(66)が同日正午、埼玉・所沢の球団事務所で「妻帯者である球団所属選手が今年1月に都内で未婚の一般女性と不適切な関係を持った事実が判明しました」と明かし、「応援いただいているファン、関係者の皆さまに心よりおわび申し上げます」と謝罪した。

 同本部長によると「今月上旬に(その事実を知る)一般女性からのメールによる通報を受け、本人に事実関係を確認したところ認めたことで判明。本人に厳重注意をしたとともに再教育を徹底します」とのこと。犯罪性がないため選手個人名の公表はできず、現時点で訴訟などのトラブルにも発展していないという。

 事件性もなく訴訟トラブルにもなっていない匿名選手の不適切行為事案をわざわざ球団が発表する意味は不明だが、現体制下の西武では何よりも「コンプライアンス・ファースト」が徹底されている。2004年に発覚した西武鉄道有価証券報告書の虚偽記載事件、07年の裏金問題等の反省から西武ホールディングス(HD)体制下では何よりこれが優先されてきた。

 選手の交通違反案件などに対しても程度の大小にかかわらず、いち早くメディア発表するコンプライアンス球団・西武。今回の発表もその流れの中にあっての措置のようだ。