オリックスのエース金子千尋(34)が24日、日本ハムからポスティングシステムでメジャー挑戦する大谷翔平投手(23)に“惜別メッセージ”を送った。「向こうでも頑張ってほしい。あれだけ注目された中でプレッシャーもあると思うけど、一ファンとして同じプロ野球選手として活躍してほしい。結果を残して日本人の実力を世界に見せてほしい」と感慨深げに話した。

 幾多の名勝負を繰り広げてきた2人のラスト対決となったのは10月4日の日本ハム戦(札幌ドーム)。金子は「4番・投手」で登場した大谷の第3打席で全球ストレート勝負し、二ゴロに仕留めた。大谷が打席に入る直前に捕手の伊藤にジェスチャーで真っ向勝負を伝えたのは「最後の対決になるかもしれないと思ったから」。試合には敗れたが、金子なりの思いをボールに込めたという。

「燃える相手というより投げにくかった。同じ投手だし、当てたらいけないというのもある。交流戦でセ・リーグの投手と対戦する感覚とも違う。かといっていい打者なので投げたくない相手だった」

 大谷が二刀流を継続できるかどうかはメジャーでも注目されている。金子は「どっちもやってほしい」と切り出し「どちらかに専念するのはもったいない。今まで前例のないことに挑戦してほしい。それができる選手だと思う。単純に見てみたい」とエールを送った。自身も一度はメジャー挑戦を現実的に捉えていた。しのぎを削ってきた大谷の活躍を楽しみに見守っていく。