元阪神の一二三慎太容疑者(25)が今月中旬、沖縄県内で女性に乱暴したとして強制性交の疑いで沖縄県警に逮捕されていたことが22日に明らかになった。共犯者が未成年2人ということで、主導的な役割を務めていたとみられる。現在は独立リーグの石川ミリオンスターズでNPB復帰を目指していたはずだったが…。一二三容疑者の“素顔”を知る古巣の阪神からは、様々な証言が相次いだ。

 沖縄県警は本紙の取材に「一二三慎太容疑者の逮捕は事実です。共犯の2人は未成年。被害者のプライバシーの問題もあるため、詳細についてはこれ以上は明かせません」。最年長の一二三容疑者が主導し、女性を“集団レイプ”したとみられ、現在は同県警に身柄を拘束されているという。

 一二三容疑者は東海大相模高(神奈川)のエースとして、2010年夏の甲子園で準優勝。同年のドラフト会議で阪神に2巡目指名されて入団した。だが、右肩痛の影響などもあり、公式戦登板は一度もないまま野手に転向。昨年オフに戦力外となり、今年は独立リーグの石川ミリオンスターズに練習生として所属。同チームの公式HPでは「ピッチャーとしてもう一度NPBに」と抱負を語っていた。

 では一二三容疑者とはどんな人物だったのか。「元選手が逮捕」の報はこの日、大阪市内のホテルで納会を行っていた阪神にも伝えられ、四藤球団社長は「まだ事実かどうかというのもある。事実となれば残念です」。金本監督は「その件はノーコメント」とし、在籍時監督だった和田SAも「ビックリしたというものじゃない」と困惑するばかり。一二三容疑者と同期入団の中谷は「すいません…」と言葉を詰まらせた。

 そんな中では「投手から野手に転向したときは必死に練習していて、自主的に夜間に特打をしていた」と練習態度を評価する声もあったが、生活態度ではこんな面もあったという。

「いきなり金髪にしてくるなど生活態度に問題があり、球団からもやっかい者扱いされるようになっていた。藤浪など同世代の選手には『一二三から離れなさい。自主トレを一緒にするな。キャッチボールもやるな』というお達しが出ていた」(球団関係者)

 別の球団関係者は「“腐ったミカン”だったから辞めさせられたんだよ」とバッサリだった。

 今回は沖縄での逮捕となったが、なぜ沖縄に行っていたのか。これに関しては「BCリーグ仲間で金持ちの息子の選手がいてよくつるんでいた。今回も自主トレという名目で、その選手の別荘がある沖縄に行っていたのでは」という証言も…。

「裕福な家庭に育ち、羽振りが良かった」という面もあったという一二三容疑者。昨年、戦力外通告を受けた末の転落ストーリーとしてはあまりにも寂しい。