ドラフト会議で1位指名7球団競合の末、抽選で日本ハムが交渉権を獲得した清宮幸太郎内野手(18=早実)が8日、千葉・鎌ケ谷市の球団二軍施設を見学した。話題の“怪物スラッガー”の訪問に色めき立ったのは日本ハムファンの熟年女性たちで、栗山監督の“恋愛禁止令”に呼応して「私たちが責任持って清宮くんを見守ります」。いきなり恋の番人役として“熟女親衛隊”が結成ムードだ。

 ドラフト7位指名の宮台康平投手(22=東大)、同3位指名の田中瑛斗投手(18=柳ヶ浦)とともに約1時間をかけてスタジアム、室内練習場、勇翔寮などの施設を見学した清宮は「写真とかでは見たことあるんですが、球場もきれいで二軍とは思えないいいところ。球場にも(歴代選手の)名前がたくさんあって、いずれ自分もそこに名を連ねたいなと思った。すごく充実した環境ですがそれに甘えず、一軍で早く活躍できるようにやっていけたら」と語った。

 前日7日に今オフのメジャー挑戦のための代理人を発表した大谷も軽めの調整を行っており、清宮は施設内のウエートルームで対面し「特に会話はしてないんですけど、何人か選手の皆さんがいるところであいさつした」という。印象については「大きくて、顔が小さかったです。すごくカッコよかった」。大谷がメジャー移籍濃厚ということには「少しでも一緒にやれたらと思っていて残念ではあるが、まだまだ手の届かない存在。早く追い付けるように頑張りたい」と話した。

 そんな中、いきなり結成の運びとなりそうなのが清宮の“熟女親衛隊”だ。この日の鎌ケ谷は早速の“幸太郎フィーバー”で球場周辺には午前中から多数のファンの姿があった。午後1時過ぎに清宮を乗せたタクシーが球場正面に止まると黄色い歓声とともに写真を撮ろうとしたファンが群がり、球場スタッフから「近づかないでください!」と制止の声が上がったほど。そのファンの大半が40代以上の熟年女性だった。2004年オフのダルビッシュ入団から鎌ケ谷の新人を見守り続ける古参の女性ファン(69)は「昼ごろテレビをつけたらやってたから、飛んできたの。家が近いからずっと応援していて、もう10年以上。斎藤(佑樹)くんも大谷くんもずっと見てきた。大谷くんが(メジャーに)行っちゃうのは寂しいけど、代わりに清宮くんが来てくれてうれしい」と笑顔で話す。

 その上で栗山監督が20歳までの恋愛禁止を命じたことについて「彼らは芸能人ではなく、野球選手。女の子といると気がそれちゃうこともある。結果を残すまでは正しい判断。鎌ケ谷にいるうちは私たちが責任を持って見守ります」ときっぱり。別の女性ファン(47)も「清宮くんは斎藤くんや大谷くんとも違って、かわいいタイプ。ちょうど息子ぐらいの年齢だし、人の親としてはいろいろ心配。若い子はお金を持ってるだけで寄ってくるから」。清宮に悪い虫がつかないように、彼女たちが恋の番人役としてガードするというのだ。

 ダルビッシュ、斎藤らこれまでの日本ハムの大物ルーキーたちと異なるのは熟女ファンの大半が清宮に対して母親目線であることだ。高校入学当初も有志の女子によって親衛隊が結成されたことがある清宮だが、プロでは、まずこの“熟女親衛隊”がバックアップ。“鎌ケ谷の母”たちに見守られて怪物のルーキーイヤーが幕を開ける。

【高1の時にはJK親衛隊も】

「清宮親衛隊」といえば高校時代、早実1年の夏にはすでに結成されており「女の子には意外と人気。この前も清宮が学校の廊下を歩いてると、後ろから女子が20人くらいついてきた」という証言があった。一方、同時期(2015年)に神宮球場を訪れた熟女ファンに「清宮の魅力とは?」とアンケート調査してみると、以下のような回答があった。

「とても16歳には見えないというか、大人びている。それでいてインタビューを見ると、やっぱりまだあどけないなって。そのギャップにやられました」(40代主婦)

「息子のような年齢なのに、頼もしい。無邪気なところもあるけど、あれが打席に立つといい顔するのよねえ」(30代パート勤務)

「甲子園目指して頑張る球児は親世代として当然応援したくなるけど、彼はもう世界を見てる。そういうところは、年の差を抜きにしてもすてき」(36歳主婦)

「エラーしたときのもたつきぶりもかわいいけど、たまに見せる股割りキャッチはすごい。あれは正直、ドキッとする」(40代主婦)

 当時から同世代だけでなく、熟女に人気が高かった清宮。幅広い年齢層から支持を受けるのもスターの証明だろう。