ドラフト会議で高校生史上最多となる7球団競合の末、抽選で日本ハムが交渉権を獲得した怪物スラッガー・清宮幸太郎内野手(18=早実)のデビュー時期について早実サイドから“ちょっと待った!”の声が出ている。栗山監督は「こんなチーム状況だから(レギュラーを)自分で取りにいく。(先入観を)取っ払って1年生も10年生も関係ない」と、すでに一軍帯同を明言しているアリゾナ春季キャンプやオープン戦の結果次第で開幕一軍の可能性を示唆。これに早実関係者は難色だ。

 清宮が所属した2年半、早実のほぼ全試合を観戦したある関係者は「意外と守備は通用する。イメージだけで言われてるけど、グラブさばきはうまいですから」としたうえで「問題はむしろバッティング」という。そして「清宮のことだから、おそらくオープン戦でもホームランを打つなり、それなりの結果は残すでしょう。むしろ、それが危険なんです。中途半端に結果を出して開幕一軍ということになれば、いつまでも打撃の弱点を克服できないままになってしまう。相手もプロですから、そこを徹底的に攻められて自分の形を崩してしまうのが一番不安。当面はプロの球や変化、環境に慣れる意味でも、二軍でじっくり育ててもらえたらいいんだが…」と訴えるのだ。

 話題の大物ルーキーとあって、営業面の事情も開幕一軍への後押しとなりそうな中、あえて早実関係者が口にした開幕二軍希望。栗山監督はどうするか。