藤浪育成めぐり難問発生

2013年01月24日 16時00分

 阪神のゴールデンルーキー藤浪晋太郎投手(18=大阪桐蔭)は20日も新人合同自主トレで軽快に汗を流した。ここまで順調そのものだが、水面下では育成方針をめぐり、難問に直面していた。それも藤浪の「ボディー」をどのように成長させていくかという根本的な問題。首脳陣の苦悩は深まるばかりだ。

 

 

 現在、藤浪は身長197センチ、85キロというスマート体形だ。プロのアスリートとしてはまだまだ線が細く、恩師の大阪桐蔭・西谷浩一監督(43)も「まずは体づくりをしないといけない」と指摘している。和田監督も「まずは1年間投げられる体をつくること。段階を踏んでいかないと」と話すように、体づくりは大きな課題になっている。

 

 過酷なペナントレース中には体重減によるコンディション低下に陥る選手は少なくない。そうした悩みはスリムな選手に多く、藤浪も体重を減らして投球に影響が出てしまうことが懸念される。長丁場のシーズンを戦い抜くためにもコーチ陣から「体重を増やした方がいい」という意見が出るのも当然だろう。本来なら球団を挙げて「体重アップ作戦」を決行するところだが、首脳陣は二の足を踏んでいる。その理由は皮肉にも藤浪が新人合同自主トレで連日、高い運動能力を披露しているからだ。あるコーチはこう打ち明ける。

 

「藤浪はあの身長とは思えないほど動きが軽いし足も速い。それが武器なのは言うまでもない。だからこそ、体重アップは慎重にやっていかないといけない。スタミナをつけるために体重を増やして逆に動きが重くなってしまっては意味がない。本当に慎重にしないと。体重を増やすのかそのままいくのか」

 

 パワーアップが欠かせないことは分かっていても、軽快な動きを見るたびに「体重増が良さを殺してしまうのでは…」という不安がコーチ陣の頭をよぎる。当面は意識的に体重を増やさない方針に傾きつつあるという。金の卵育成の失敗は許されないだけに緊張の日々が続いている。