【26日ドラフト異色の隠し玉(1)】高校中退した元エース・小村翔悟内野手

2017年10月22日 11時01分

プロ3球団が打撃に注目する小村

 26日に迫ったプロ野球ドラフト会議に向け、各球団とも早実・清宮幸太郎内野手(3年)をはじめとした指名候補のリストアップが大詰めを迎えている。今年もアッと驚く“隠し玉指名”はあるのか。日本学生野球協会に属さない高校生、大学生独立リーガー、さらには軟式の逸材と、指名の可能性がある“変わり種”3選手を緊急取材した。

【小村翔悟内野手】

「『もう一度、お前と野球がしてえよ。だから絶対にやめるな。プロでまた対戦しよう』って。本田の言葉があったから、今の自分があります」

 MAX149キロ右腕で今秋ドラフト上位候補の親友、本田仁海投手(星槎国際湘南、3年)との約束を胸に、社会人クラブチームで練習に励む選手がいる。小村翔悟、18歳。かつては星槎国際湘南で本田を差し置き、エースナンバーを背負っていたが、2年春に肩を故障。内野手に転向したが、新任で野球経験がないコーチの理不尽な指導に納得がいかず、チームを去った。

「野球と関係のないところで『お前はダメだ』と言われ続けて。自分としてはきっちりやっていたつもりだったので、腹が立って同じく辞めちゃったチームメートと2人で校長に直訴したんです。でも、聞き入れてもらえなかった。そんなときに今のチームのことを知って、俺にはこっちのほうが合ってると退学を決めました」

 高校を中退した小村が現在所属しているのは社会人クラブチーム「横浜BBCスカイホークス」。何らかの事情を抱え、高校を中退した選手や社会人が集まり、通信教育で高卒資格を取得しながら大学進学や独立リーグ入りなどを目指し、練習に励むクラブチームだ。日本学生野球協会に属していないため、公式戦記録はないものの、小村はオープン戦で大学生相手に木製バットで3割を超える打率を記録。プロ3球団のスカウトが視察に訪れるなど、バッティングの評価は折り紙つきだ。

「本田とプロで対戦したい。でも、一番はコーチを見返してやりたい気持ちですかね」

 友との約束、高校での挫折も糧にして、ドラフトの日まで、小村はバットを振り続ける。

【プロフィル】こむら・しょうご 1999年8月10日生まれ、神奈川県湯河原町出身。小学6年のとき、軟式野球チーム「北条ドリームズ」で捕手として野球を始める。中学では軟式「湯河原ベースボールクラブ」で投手。星槎国際湘南進学後、1年春からベンチ入り、1年秋からエースナンバーを背負ったが、2年春に右肩を故障し、内野手に転向。2年秋に星槎国際湘南を中退し、社会人クラブチーム「横浜BBCスカイホークス」に所属。184センチ、84キロ。右投げ右打ち。