パ・リーグのクライマックスシリーズ(CS)ファーストステージ第1戦で大量10点を奪って先勝した西武は、第2戦(15日、メットライフドーム)で昨季まで在籍した岸を相手に沈黙した。7回一死一塁で降板するまで3安打に抑えられ、ホームが遠かった。辻監督は「打てなかったということは(相手が)良かったということじゃないの。打者が高めの球を振らされた」と岸の好投を認めるしかなかった。

 伸びのある直球に苦しめられた。好調の4番山川は好機で迎えた初回に空振り三振を喫し、4回は見逃し三振に倒れた。「岸さんに完璧にやられた。真っすぐが手元で伸び、低いと思ってもホップしてきた。打てる球が少なかった」と、お手上げ状態だった。

 これで勝負の行方は第3戦へ。辻監督は「これまでやってきたことをやる。1、2、3番に送りバントをしたり、ガンガンとエンドランを仕掛けたりはない。変える必要はない」と、レギュラーシーズンと同じ戦い方で突破を狙う。ファンから「明日は勝ってください」と声が飛ぶと、監督は笑顔で手を振ってロッカールームに引き揚げていった。