大谷メジャーでの“不平等契約”のメリット

2017年09月30日 14時00分

 日本ハム・大谷翔平投手(23)は29日の楽天戦に「3番・DH」で出場。第3打席で二塁打を放ち、二塁へスライディングした際に左ヒザをベースにぶつけて苦悩の表情を浮かべた。四球で出塁した6回に代走を送られ、心配されたが大事には至らず、10月4日の本拠地最終戦(対オリックス)が有力となっている次回登板には影響ない模様。

 今オフ、ポスティングシステム(入札制度)によるメジャー移籍を目指す大谷は27日のオリックス戦でも左太もも裏に違和感を発症しメジャースカウトをヒヤッとさせた。一部スカウトからは「持っている技術、能力に間違いはないが耐久性については大いに疑問。プロフェッショナルである以上、健康も実力のうち」とこれまで何度も問題を起こしてきた大谷の“ガラスの足”を不安視する声も出た。

 しかし、大方の球団の見方は好意的だ。あるア・リーグスカウトは「問題ない。彼は焦らず自分のペースでメジャーにアジャスト(適応)していけばいい立場の選手。いきなり高い結果は求められない」と大谷に対するハードルの低さを語る。というのもMLBの新労使協定によって本来の市場価値が2億ドル(約225億円)ともいわれる大谷の獲得資金は超格安に抑えられるからだ。

 その上で大谷本人の年俸は1年目はメジャーに上がっても最低年俸の54万5000ドル(約6100万円)で、調停権の発生する4年目までは球団の提示額でサインせざるを得ない球団有利の“6年契約”(FA権取得までの年数)。従来の日本人スター選手とは違い、投資回収の重圧がないメジャー球団にとっては願ってもないローリスク・ハイリターンの超優良物件で、オフに右足首を手術予定の大谷にとっても結果をせかされることのない分、ありがたい“不平等契約”となる。