【イリノイ州シカゴ28日(日本時間29日)発】今季限りで現役を引退するロッテの井口資仁内野手(42)が古巣ホワイトソックスの本拠地最終戦のエンゼルス戦で始球式を務めた。スタンディングオベーションで迎えられた井口はマウンドの手前から投球。ストライクとはいかなかったが、大きな拍手を送られた。
今回はホワイトソックスに招かれたもので、長女・琳王(りお)さんとともに訪れた。クラブハウス、記者席など球場内に飾られたワールドシリーズを制覇した2005年当時の新聞記事や写真を懐かしそうに見て回った。
“登板前”に会見した井口は「21年間の現役生活を、この間の日曜日に終えることができて、またここにもう一度戻ってこられたのは本当にありがたいこと。この球場にきたのは2007年以来。今日一日楽しみたい」
球場内に飾られている写真などを見て感動がよみがえったという。「つい最近のように思う。(球場内の)いろんなところを見させてもらって、それを見るといろいろと変わっていて、もう、月日がたったんだなあと思った」。05年については「とにかくチャンピオンになれたこと。自分の夢であったり、目標であったメジャー挑戦、こういう(優勝)リングをもらうことができた。それが一番の思い出です」
公式戦終了後にもロッテの監督に就任する見込みで背番号は現役時代の「6」に決まったなどと報道されていることについては「そこは…否定できませんが」とかわした。
そして今後について注目発言が飛び出した。「いろんなことを考えているが、こっち(米国)でユニホームを着たいというのが最終的な目標なので、勉強していきたいと思っている」。監督、コーチかと聞かれると「全てです」と即答。ホワイトソックスに戻ってきたいかという問いにも「もちろんです」と間髪を入れずに答えた。単なる願望ではなく「2年前ですかね。(ワールド)チャンピオン10周年イベントに参加したときに話をしたと思う」という。
かなり気が早いが指導者としても日米で活躍する姿が見たい。