ソフトバンクに“ペニー後遺症”

2013年01月16日 11時05分

自主トレを行う東浜

 ソフトバンクで“ノーモア・ペニー論”が再噴出している。即戦力ルーキー・東浜や寺原が加入して厚みを増した投手陣をさらに盤石にするために、メジャー通算108勝のビセンテ・パディーヤ(35)などの大物外国人投手の獲得に動いている。昨季1試合に登板しただけで退団した問題児ブラッド・ペニーのことが“トラウマ”となっているチームでは、新たな大物獲得の動きに対し、微妙な空気が漂っている。

 ソフトバンクは米球宴にも出場したブライアン・ラヘア内野手(30=カブス)を4番候補として獲得。これで外国人枠はいっぱいとなり、助っ人補強は一時打ち止めの方針へ傾いていた。しかし常勝軍団の再建へ補強の手を休めるわけにはいかないと、新たな助っ人獲得に動いている。

 小林海外兼中長期戦略部長は「獲得するならば即戦力としてローテーションに当てはめられる投手」とし、メジャー通算108勝のビセンテ・パディーヤを始め、大物投手に絞って調査をしているという。

 一線級メジャーリーガーの獲得に成功すれば、優勝に大きく近づくことになりそうだが、チーム内は微妙な反応が多い。昨季、メジャー最多勝の実績を引っさげて来日しながら1試合の登板だけで帰国したブラッド・ペニーのトラウマがあるからだ。

 チーム関係者は「大物は避けたほうがいいと思うけど…。プライドが高い分、日本になじもうとせずに、それこそペニーのようになる可能性が高い。去年は本当に大変だったからね」。またナインからも「(大物は)もともとの力はあるのでしょうけど、日本に来るのは力が落ちてからですからね」という声が漏れている。

 実際、パディーヤに関してもきな臭いエピソードが尽きない。5度の2桁勝利を挙げている実力派右腕だが、通算の与死球数は実に109を誇り、乱闘騒ぎを起こす有名なトラブルメーカーだった。プライベートでもお騒がせ男で、地元・ニカラグアで射撃練習をしていた際に、銃の誤射で右足を負傷したことも…。

 王会長はこの日、パディーヤについて「先発タイプを考えているけど、向こうも人材不足。彼は実力的には十分だが(米国での需要があり)こっちに来るのも難しいんじゃないか。それほど優しいことではない」と話した。

「必ずしも誰かを獲ると決まっているわけではない」(球団幹部)という状況だが、それでもチーム内には“ノーモア・ペニー”のムードが漂っている。