【ペンシルベニア州フィラデルフィア発】ドジャースのダルビッシュ有投手(31)は敵地でのフィリーズ戦に先発し、5回1/3を4安打1失点(自責点0)、7三振1四球だった。打者22人に97球投げた。10勝目の権利を持って降板したが、救援陣が逆転を許し、勝敗は付かなかった。チームは2—6で敗れた。6回に奪ったこの日、7個目の三振で今季通算200三振に到達。200奪三振はメジャー移籍後、2013年以来、3度目だ。

 試合前に横なぐりに降った雨の影響で約30分遅れて試合開始。初回、初球を投げる前に捕手グランダルのサインに何度も首を振った。先頭ヘルナンデスは2球目のカットボールで二ゴロ。2番ガルビスはフルカウントからスライダーで一ゴロ。3番ヘレラは155キロの外角速球で二ゴロを打たせて3者凡退。

 2回先頭は注目の新人ホスキンス。8月10日(同11日)にメジャーデビューすると17戦で10本塁打とメジャー最速で2桁本塁打をマーク。前日までの38試合で18本塁打、39打点だ。フルカウントからの7球目で歩かせた。しかし、後続を打ち取り、無失点で終えた。

 グランダルの20号ソロで1点を先制した3回は先頭アルフォーロ、9番の投手ノラを連続三振。ヘルナンデスが止めたバットに当たったボールが三塁前に転がり、内野安打となったが、ガルビスを空振り三振に仕留めた。
 グランダーソンの適時二塁打でリードを2点に広げた4回は先頭ヘレラに右越え二塁打を浴びた。ホスキンスはカーブで泳がせて遊ゴロに打ち取ったが、送球間に二塁走者が三進。5番ウィリアムズは外角低めの速球で見逃し三振。6番アルテールは中飛に仕留め、得点は許さず。カットボールが冴え、スライダーも鋭く変化し、フォーシームもコンスタントに150キロ台をマーク。安定していた。

 5回は3者凡退。6回は先頭ヘルナンデスのゴロを捕った一塁ベリンジャーが、ベースカバーに入ったダルビッシュへ悪送球。続くガルビスは内角低めの速球で見逃し三振を奪ったが、ヘレラに左前安打され、一死一、二塁。続くホスキンスにフルカウントから8球目、155キロの内角フォーシームを左前にはじき返されて1点を失った。球数が97球となり、ここで交代を告げられた。2番手ワトソンが後続を抑えた。

 この日は雨で試合開始が遅れたうえに、5回にはマウンドでユニホームが大きく揺れるほど強い風が吹き、6回は雨足が強まった。そんな悪コンディションでもダルビッシュは試合をつくった。ポストシーズンへ向け楽しみだ。