巨人「東海大グループ」が菅野受け入れ拒否

2013年01月15日 11時00分

 巨人のドラフト1位ルーキー菅野智之投手(23=東海大)に“孤独な戦い”が待ち受けている。伯父である原辰徳監督は「絶対実力至上主義」を掲げ、菅野への一切の特別扱いを禁じた。この大号令に敏感に反応しているのが、チーム内で固い結束を誇る“東海大グループ”の面々だ。母校の先輩たちは、あえて菅野に厳しく接することで成長を見守っていく。

 原監督を筆頭に、巨人には東海大系列のOBがズラリと揃う。菅野の周囲をちょっと見渡しただけでも、新任の内田新寮長と獲得にあたった長谷川スカウトは東海大相模―東海大の直系の先輩。現役選手では久保、加治前、市川の3選手が東海大相模もしくは東海大のOBで、ブルペン捕手の小田嶋も東海大OBだ。

 同校OBは結束が強いことでも知られる。球団サイドも「相談相手には事欠かないでしょう」と先輩たちの存在を頼りにしていたし、即戦力ルーキーとして期待される菅野の受け入れに関しても“チーム東海大”が全面的に担うものだと誰もが思っていた。
 ところが実際にチーム内の同校OBから話を聞くと、真逆の反応が返ってきた。なんと後輩を突き放すつもりだというのだ。ある東海大OBは複雑な表情を浮かべて「僕ら(東海大OB)は、しばらく菅野に近寄らないほうがいいのかもしれない」と話した。なんとも冷たいようにも聞こえるが、真意は別にあった。

 同OBは「監督がOBということもあって、起用法などに関して他の選手から『お前は東海大だからな』と陰口を叩かれたこともある。ましてや菅野は監督の親戚。最初からOBばかりと付き合っていたら、チーム内で浮いてしまうかもしれない」と“受け入れ拒否”の理由を説明した。

 別のチーム関係者も、指揮官の意もくんでこう言う。「監督が最近になって『絶対実力至上主義』を強調しているのは、選手から色眼鏡で見られることを避けるためでしょう。菅野も最初は“東海大カラー”を抑えたほうがチームに溶け込みやすいでしょうね」

 獅子は我が子を千尋の谷に突き落とす――。例えは少々違うかもしれないが、指揮官を筆頭とした“チーム東海大”は心を鬼にして、かわいい後輩が一本立ちするのを見守るつもりでいる。