進路に悩む清宮にU―18米国主将が“かく乱”エール

2017年09月12日 16時30分

サンダーベイ空港を後にする清宮

【カナダ・サンダーベイ11日(日本時間12日)発=佐藤佑輔、カルロス山崎通信員】「第28回WBSC U―18ベースボールワールドカップ」で3位に終わった高校日本代表はサンダーベイ空港を出発。トロントでの乗り継ぎを経て、日本時間12日に帰国する。到着後、最大の注目は早実・清宮幸太郎内野手(3年)の進路だ。プロ入りするのか、大学に進学するのか。清宮は「まだ決めてない」と白紙を強調している。そんな中、ライバル国の主将が怪物の心をかき乱すエールを送った。

 10日(同11日)のカナダとの3位決定戦に8―1で勝利して銅メダルを手にした後、清宮は自らの進路について「まだ決めていないですけど、どの道に行っても目の前のことを一つひとつやっていかないと先はない」と話すにとどめた。胸中は揺れ動いているのだろう。一方、「将来はこっちに来てやりたい。リトルのころからの夢は変わってない? もちろんです」と最終目標はメジャーでプレーすることと明言した。

 報道では「プロ志望届提出を決断した」「大学進学」と様々な情報が飛び交っている。今後、父・克幸さん、母・幸世さんを交えた家族会議を重ねて結論を出す。プロ志望届の提出期限は10月12日だが、今月中にも意思を表明することになるだろう。

 そんな清宮の存在感、注目度はライバル国の選手の間でも抜群。10日の閉会式で銀メダルの韓国代表が表彰されている時、二塁ベース後方の芝生で整列していると米国代表の主将マイケル・シアニ外野手(18)が接近。言葉を交わした。一旦離れたものの、再び近寄ってきて笑顔で会話した。次いで身長184センチの清宮を10センチ上回るメイソン・ディナバーグ投手(18)も声をかけてきた。

 今大会で4連覇を達成した米国チームには来年のメジャードラフトの上位指名候補が並ぶ。シアニは1巡目指名の可能性もある超有望株だ。39打数13安打、打率3割3分3厘、6打点、7盗塁。9日(同10日)のオーストラリア戦では9回二死で中堅後方の打球を背走してダイビング捕球するスーパーマンキャッチを披露している。

 シアニの目にライバルチームの主砲はどう映ったのか。

「キヨミヤはとても才能にあふれている。パワーある打撃はもちろんのことだが、一塁手としての守備力、基礎も素晴らしいという印象だ」

 清宮は将来、メジャーでプレーする意向を持っている。

「彼はキャプテンで人間的にもグレートだし、(英語で)話せるし、こっち(米国)でプレーする条件が整っているんじゃないかな」と太鼓判を押した。

 清宮は高校通算111本塁打を放ち、日本では飛び抜けた存在だ。プロ入りとなればドラフトで指名が殺到するのは確実。今大会はメジャー各球団のスカウト、関係者が訪れた。現時点では獲得対象にはなっていないだろうが、米国でも有望株と位置付けられるのか。シアニは「間違いないね」と断言した。清宮もライバルからの高評価はうれしいだろう。メジャーへの思いはさらに強くなるはずだ。

 シアニは「(清宮と)このあと宿舎に帰ってから時間があれば話そうって約束したんだけど、そういう機会があればうれしいね」と笑顔を見せた。メジャー挑戦の近道は3年以上在学すればドラフトの対象になる米国の大学進学だ。果たして家族会議に影響するのか…。注目される。