【U―18W杯】「プロ入り決断」と報じられた怪物・清宮の本心

2017年09月12日 11時00分

清宮(左から2人目)は悔し涙を流した

【カナダ・サンダーベイ発】「第28回WBSC U―18ベースボールワールドカップ」に出場している高校日本代表は10日(日本時間11日)、開催国・カナダとの3位決定戦に臨み、8―1で快勝。早実・清宮幸太郎内野手(3年)は4打数1安打1打点でメダル獲得に貢献した。高校野球最後の試合を終え涙を流した清宮。今後の注目は通算本塁打から進路に移る。一部ではプロ入りを決断したと報じられたが――。

 高校野球最後の打席は残念な形で終わった。7―0の9回、先頭で迎えた第5打席、初球に死球を浴びた。3年間執拗な内角攻めを受けてきた清宮を象徴する打席だった。出塁すると、次打者の初球ですかさず盗塁。内野ゴロの間に8点目のホームを踏んだ。

 最終回、カナダのラストバッターが二ゴロに倒れると、ボールは一塁手・清宮のグラブへ。ヒーローインタビューの前には、人知れず涙を拭った。「小枝監督にウイニングボールを渡したときに、すごく申し訳なかったなって。キャプテンでしたけど、全然打てなかったですし、その中でずっと4番で使ってもらっていた。もう少し自分が打っていれば決勝にも進めたと思うし、世界一にもなれたと思う。まだまだ自分の実力がない。練習しないといけないものが多くある。でも、成長の余地があるなという気がします」。大会を通じて32打数7安打、2本塁打、6打点。主将として、4番として、ふがいない思いがこみ上げた。

 今大会で高校野球に幕を引く。積み上げた本塁打は111本。気になる今後について、清宮は「この2年半で自分の人生を大きく変えることができたかなと思います。自分は打ったりする喜びよりも、ベンチとか、観客の人が喜んでくれることのほうがうれしい。そこを目標にというか、たくさん声援をいただける選手になりたい。(進路は)まだ決めていないですけど、どの道に行っても目の前のことを一つひとつやっていかないと先はない」とあらためて白紙を強調した。

 しかし、「(世界の選手は)みんな体が大きいし、球も速いしスイングも速い。こういう子たちとやってると楽しいというか、夢があるなと。メジャーのニュースもいっぱい見るし、自分はこういう雰囲気もすごく好き。やっぱり将来はこっちに来てやりたい。リトルのころからの夢は変わってない? もちろんです」と最終目標であるメジャー志向を断言した。

 将来有望な選手が集まる代表チームのなか、実は事あるごとにナインに“進路面談”を行っていた。国内合宿中には大阪桐蔭・徳山(3年)に「進路はどうすんの?」と直球質問。都内の大学に進学が決まっているとの答えに「そうなんだ? 俺はまだ決まってないけど、一緒にやれたらいいな」と返したという。

 プロ入りか、早大進学か。それとも第3の選択肢である米国の大学への進学か。メジャーでプレーという夢の実現には米国の大学進学が近道。3年以上在学していればドラフトの対象になる。即プロ入りなら、海外FA権取得まで9年。ポスティングシステムでの移籍を認めてくれる球団なら5、6年で挑戦できる可能性もある。大学を経る場合は即プロ入りに4年プラスだ。

 最終的な進路については、帰国後、家族との話し合いをもって発表する見込みだ。どんな決断を下すのか。日本中が注目している。