阪神 今オフFAの中田翔獲り加速

2017年08月29日 16時30分

師弟関係の金本監督(右)と中田

 阪神で今オフFAの目玉、日本ハム・中田翔内野手(28)獲り方針が日増しに強まっている。人気面だけでなく金本監督と親交深い点もあって以前から熱視線。今季の中田の大不振と「阪神の若手の芽を摘む」との反対理由が一部にはあったが、期待してきた「金本チルドレン」の高山、原口らが大きく伸び悩んでいる“惨状”で、がぜん獲得に拍車が掛かってきたのだ。

 注目の中田は17日に国内FA権を取得した。2007年ドラフト会議で1位指名したものの、クジを外した阪神は早くから、この中田を調査。「特に坂井オーナーが獲得を望んでいると聞いている」(球界関係者)というが、これまでは「大物のFA選手を獲れば若手の出場機会を奪う。その芽を摘んでは金本監督の『超変革』にも逆行する」(球団関係者)との否定的な意見も少なくなかった。

 だが、絶対勝負となる金本監督就任3年目の来季にそんなことも言っていられない。ある球団幹部は本紙の取材に「今後も育成と補強でチームを強化する方針に変わりはない。一番の理想は期待する若手が想定通りに成長し、戦力になること。だが、それがかなわなければ補強となる」と注目発言だ。

 FAイヤーの今季の中田は年俸2億8000万円(推定)の高給取りながら28日現在、打率2割1分2厘、16本塁打、61打点と不振。低迷・日本ハムの“元凶”になっている形だが、2014年と16年に打点王に輝くなどの実績はやはり魅力十分。「今年、原口を一塁にコンバートして将来的な長距離砲としても期待したが、思うような成長曲線が描けていない。高山も同様に苦しんでいる。そういう状況では補強もやむなしとなる。そうなると必然的に『補強はいらない』という意見は少なくなる。現状はそういう流れだ」とフロント関係者も話した。

 確かに「金本チルドレン」で昨年新人王の高山と“元育成枠のブレーク男”原口は慢性的な不振で、いずれも現在は二軍落ちしている。今後の成長が期待される2人だが、時間はかかるかもしれない。だからこそ中田なのだろう。球団は近日中にも来季に向けた本格的な編成会議を行う予定。目玉の中田については親交ある金本監督の意向も考慮されるようだが、現時点では昨年の糸井に続いてFA砲の獲得に突き進みそうなムードだ。