【カリフォルニア州ロサンゼルス17日(日本時間18日)発】ドジャースのダルビッシュ有投手(31)は本拠地デビューとバースデー登板を白星で飾ることはできなかった。16日(同17日)に本拠地ドジャー・スタジアムで行われたホワイトソックス戦に先発し、6回を3本塁打を含む8安打3失点でリードを許して降板したが、チームは逆転サヨナラ勝ち。勝敗はつかなかった。3被弾はメジャー自己最多タイで2奪三振は自己最少だった。

 初回、プレーボール直後の1球目、高めの150キロをL・ガルシアにいきなり捉えられ、右翼へ先制弾とされてしまう。4回は新人デルモニコに真ん中に入ったスライダーを右翼席に運ばれ、6回にはアブレイユに外角低めの速球を左翼席に叩き込まれた。

 一夜明けたこの日、米メディアが大きく報じたのは9回一死一、二塁で左中間に逆転サヨナラ二塁打を放ったプイグで、ダルビッシュについては淡々と報じた。「ドジャー・スタジアムデビューはまあまあだったが、グレートではなかった」(NBCスポーツ)、「予定していたデビューとはいかなかったダルビッシュは、31歳の誕生日よりも逆転勝利の方が祝う理由になった」(米大リーグ公式サイト)

 米メディアが注目したのは3被弾した投球ではなく、前回登板の10日(同11日)のダイヤモンドバックス戦から感じていたという腰の張り。「『安全策』で早めに本拠地デビュー戦を降りた」(スポーティングニュース)、「腰の張りを感じ、大事を取った」(米スポーツ専門局ESPN)

 ロサンゼルス・タイムズ紙は「カーショーとの短い会話が、ダルビッシュがホームでの初の登板から降りることを決断させた」と伝えた。腰の張りを訴えたダルビッシュをカーショーが「6週間後(プレーオフ)に必要だから、ここは無理しないほうがいいんじゃないか」と説得したという。

 ダルビッシュが期待されるのはプレーオフでの活躍。オレンジ・カウンティ・レジスター紙のコラムニスト、ジェフ・ミラー氏は自身のコラムで「ダルビッシュの存在は、8月や(対戦相手の)ホワイトソックス、3本のホームランとは関係ない。関係があるのは10月。ドジャースとファンは、ダルビッシュという贈り物がいかほどのものだったかを知るだろう」と綴った。ダルビッシュは10月にエース左腕カーショーとともに主役を務めることはできるか。