第99回全国高校野球選手権大阪大会準決勝が29日、大阪シティ信用金庫スタジアムで行われ、大阪桐蔭が履正社に8―4で勝ち、3年ぶり9度目の出場に王手をかけた。

  今春の選抜大会決勝と同一カードとなった強豪対決にふさわしい、実力伯仲の展開となった。大阪桐蔭が3回に先制したが、直後に履正社が3点を奪って逆転。それでも4、5回に1点ずつを取り、同点に追いついた大阪桐蔭は、6回にも勝ち越しを許すが、直後の7回に3者連続の二塁打で2点を奪い逆転に成功。9回には根尾(2年)の2点適時打などで3点を追加して突き放した。これで夏の大阪大会での同カードは、大阪桐蔭の10連勝となった。

  試合後、大阪桐蔭の西谷監督は「簡単に勝てるとは思っていなかった。明日が一番大事な試合。全部員で戦って全国に行きたい」と、あと1勝に迫った夏切符を前に気を引き締めた。

  プロ注目のスラッガー・安田(3年)を擁して準々決勝まで全てコールドで勝ち上がってきた履正社打線を4点に抑え、完投したエース・徳山(3年)は「安田君の前に走者を出さないことを意識して投げた。(7回の痛烈な中堅への飛球は)“いかれた”と思った。すごく神経を使った」と相手主砲の威圧感に圧倒されながらも、要所を締めた。

  史上初となる2度目の甲子園春夏連覇を目指し、30日の決勝は公立校ながら強豪を撃破し勢いに乗る大冠と対戦する。