【高校野球】“リアルモモカン”阿部監督率いる涌谷 1回戦で涙

2017年07月16日 19時10分

試合後の囲み取材に応じる阿部監督

【宮城】第99回全国高校野球選手権宮城大会1回戦で、涌谷は仙台高専戦(仙台市民球場)に1―2と惜敗。東北初の女性監督となる“リアルモモカン”こと阿部奈央監督(25)と部員11人の夏が終わった。

 

 激しい雨が降りしきる中、涌谷は2点を追う5回、9番・菊池の左越え適時二塁打で1点差に迫る。7回二死一、三塁のチャンスでは、一塁走者がディレードスチールを仕掛けるも、これが痛恨の盗塁死。敗れはしたものの、最後まで攻めの姿勢を崩さなかった。

 

 試合後、阿部監督は「最後にこういういい試合ができてよかった。生徒たちが自ら動いて導いてくれた。最後は私が思ったとおり、一人ひとりかっこよかった。ありがとうと言いたいです」と話しながらも「正直に言うと、やっぱり悔しいですね。まだまだ彼らの力を引き出せてあげられなかった。今もけっこう(涙が)きてます。彼らを見たらきっと泣いちゃう」と本音もポロリ。ベンチからは「結果はいいから自信を持って」「いつも通りやれよ」と声を枯らした。

 

 今春、前監督の異動に伴い監督に就任。初めての経験に戸惑い、選手から意見されることも日常茶飯事だったという。「モットーは彼らの意見を尊重すること。決して上から目線にならないように、私にとっても彼らから教えられることが多かった」。この日のポジションや打順も、6月前半の練習試合で選手たちが自ら考えたものだった。

 

 秋以降の大会については部員が足りず、連合チームでの出場が濃厚だというが「いつかは甲子園? そうですね、頑張らなきゃですね」と顔を上げた阿部監督。監督としての公式戦1勝は下級生たちに託された。