金本氏「阪神優勝ムリ」の真意

2013年01月08日 16時00分

「Bクラスだと思う人?」金本が問いかけるとファンが「ハーイ」

 前阪神の金本知憲氏(44)が6日、大阪市の阪神百貨店でトークショーを行った。今季から野球評論家として活動する金本氏は「阪神の優勝はない」と断言するなど激辛予想も飛び出した。しかし、これは古巣への叱咤激励だ。球団関係者は昨年から展開しているアニキの「虎防衛作戦」に大いに期待を寄せている。

 

 この日のトークショーで金本氏は「巨人は生え抜きの成長と補強のバランスが最高。正直、勝てないと思う」とシビアな予想を披露。そして、新加入の福留孝介外野手(35=前ヤンキース傘下3Aスクラントン)に「新井貴のように八方美人でやっていけばいい。みんなに嫌われないようにしないとね」と冗談交じりに珍アドバイスを送った。

 

 金本氏が気にしているのはファンからの強烈なヤジだ。勝てば熱狂的に応援する虎党だが、2年連続Bクラスと低迷していることで容赦のない罵声が虎ナインにぶつけられている。右肩の故障で本来の力を発揮できなかった金本氏も、その標的となってきた。

 

 引退後、金本氏はテレビ番組やイベントなどで「引退の理由は阪神ファンのやじに耐えられなくなったこと」と口にしている。指導者でのタテジマ復帰についても「やじから解放されたばかり。またユニホームを着て厳しいやじを受ける心境にはならない」と吐露するなど「やじ」に関する発言が多い。

 

 この一連の発言の中には、ある思惑が隠されているという。球団関係者は「彼が心配しているのは後輩に対するやじが激しくなること。負けが込めば激しいやじが選手にぶつけられ、選手のプレーに悪影響を及ぼしてしまう」と金本氏の胸中を代弁する。

 

 チーム関係者も「やじを引退の理由とすることで、どれだけやじが心に突き刺さっているのか、ということをファンにわかってもらおうとしているのでしょう。そういうやじが減ってほしいと考えている」と説明する。

 

 実際、ナインの間からは「あの雰囲気の中で平常心でプレーするのは難しい」という悲鳴も上がっている。福留や西岡の新戦力も開幕ダッシュに失敗すれば批判の嵐にさらされ、さらに悩んで悪化するという悪循環に陥る危険もある。引退したとはいえ、まだまだ影響力が大きい“アニキの力”は必要なようだ。