鯉ナインが求める「野村スマイル」

2013年01月07日 10時55分

 広島・野村監督が「スマイル」でチームを引っ張る。このオフはめっきり笑顔を見せることが多い指揮官に対し、チーム内から「シーズン中も、もっと笑顔を見せて欲しい」という声が上がっている。これまでは期待するがゆえに“愛のムチ”を振るうことが多かったが、就任4年目となる今季は厳しさと“野村スマイル”を使い分けていくことができるか——。

 野村監督は昨季、クライマックス・シリーズ(CS)進出争いをしながらも、シーズン終盤に失速したことを振り返り「情けなかったのは9月に点を取れなかったこと。底上げしないといけない」と猛省。そして「レギュラーの候補はいるが、大まかに言えば白紙」と、ナイン間の競争を促すことで打線のレベルアップを図り、球団史上初のCS進出、そして22年ぶりのリーグ制覇を目指している。

 そんな意気込みぶりとは裏腹にこのオフの指揮官は“笑顔”に満ちている。「イベントなどのときも選手に声をかけて冗談を言っているようだ。今までは一線を引いていた感じだったが、その垣根はなくなってきている」(球団関係者)。ナインとフランクに接することでコミュニケーションを図っているという。

 こうした指揮官の変化について、球団幹部は「悔しい3年間だっただろうが、そのなかでも自分なりにつかんだものがあったのだろう。心の余裕が出てきたのかもしれない」。

 チーム内では「若い選手が多いのでノビノビとやってもらうためにも、監督がなるべく笑顔でいてくれたほうがいいかもしれない。リラックスして試合ができる」と近づきがたい存在からよき兄貴分的な存在としていてもらうためにシーズン中の“ケンジロースマイル”を求める声が上がっている。

 就任4年目を迎える野村監督にとって、今季は「結果が求められることになる。リーグ制覇はもちろんだが、Aクラス入りしてもらわないと」(球団幹部)と真価が問われるシーズンになる。指揮官は「今年越えられなかった壁を越えたい」とこれまでの悔しさをぶつけることを誓っているが、来季は笑顔を貫き、笑顔でシーズンを終えたいところだ。