首位・阪神は27日、DeNA戦(甲子園)に9―2で大勝した。負ければ首位陥落の可能性もあったチームを救ったのは、打撃不振にあえいでいた糸井嘉男外野手(36)だ。

 0―0の3回一死一、二塁、右翼ポール際へ先制6号3ランを放つと、4回には適時内野安打をマークし4打点の活躍。お立ち台で「ああいう一本を打つために毎日練習しているんだと思う。完全復活? そうなれるように日々努力していきたい」と笑顔を見せた。

 前夜(26日)に6回途中3失点で3敗目を喫した藤浪の二軍降格がこの日決定。金本監督は「いち早く修正してほしい。一軍で投げるよりも、二軍でしっかりとフォームを直したほうがいいんじゃないかというみんなの意見で決めた」と説明したが、チームにとっては非常事態。そんな重い空気も糸井がバットで振り払った。

 指揮官は「昨日も二塁打を打っていたが、長打が出てよかった。大きい一発だった。彼らしい当たりが出てきている。まだ悪い形のゴロもあるが、昇り調子かな」と評価したが、本人はまだまだ満足していない。「迷惑かけたぶん、取り返していくつもりでやっていきたい」と意気込んだ。