<巨人1-6阪神(25日)>敗戦後、由伸監督は淡々とした口調ながら、炎上を繰り返す大竹寛寛投手(34)への怒りをにじませた。3回6失点だったこの日を含め、右腕の最近3試合は6失点、4失点、6失点。「立て直してもらわないと困るんですけどね。(この3試合)あんまりいい内容じゃないし、同じような内容になっている」と苦言を呈した。

 大竹寛は初回、キャンベルに2ランを浴びるなど、4安打でいきなり4失点。3回にも3安打で2点を失い、試合をぶち壊してマウンドを降りた。「初回から受け身になるような試合をしてしまって申し訳ないです」とうなだれた大竹寛に対しては、村田真ヘッドコーチも鬼の表情で「どないなんや、と聞きたい」と手厳しかった。ただ今後の処遇に質問が及ぶと「代わりがおるかとか、相手を見ながら考える」と歯切れは悪かった。

 大竹寛をかばってきた尾花投手コーチが、次回登板に関して「考えます」としたことから、今度こそ二軍降格、もしくは中継ぎへの配置転換が濃厚だ。ただ首脳陣が入れ替えを明言できない裏には、代役不在の現状がある。

 最も復帰が待たれるのはFA入団の山口俊だが、18日の二軍戦で移籍後初先発し、ようやく2イニングを投げたという段階。右股関節手術から復帰を目指す杉内も、4月10日に二軍戦で98球を投げて以降、再びコンディションを崩し、次回登板のメドすら立っていない。

 近日中に一軍昇格かと期待されたドラ2ルーキーの畠も、9日の二軍戦に先発した後は登板しておらず、スタッフによれば「時期尚早」。残るは21日に登録抹消したばかりの内海となるが、不調の投手同士を入れ替えしても意味がない。

 現実味があるプランは二軍ローテから今村の昇格、さらには中継ぎで結果を残しつつある2年目右腕・桜井を先発へ再配置転換する手もあるが、大竹寛が抜けた谷間がやってくるのは、30日の交流戦開幕カードの楽天戦だ。パ首位を走る強力打線相手に、誰をぶつけるべきか。首脳陣は頭を悩ますことになりそうだ。