パ・リーグ首位を走る楽天が18日の西武戦(大宮)を2―0で制して今季2度目の4連勝。11勝2敗で2桁貯金にリーチをかけた。先発・辛島、ルーキー・森原、新助っ人・ハーマン、守護神・松井裕の4投手による今季初の完封リレーに「(捕手の)嶋もいい配球した。“シマ”ったいいゲームになりました」と梨田監督も得意のダジャレで笑顔満開だ。

 この日は投手陣の頑張りが目立ったが、ここまでの好調の要因は18日現在、チーム打率2割8分5厘を誇る打線にある。メジャーで主流になっている「2番最強打者理論」に基づき、1番に打率3割1分5厘、3本塁打、10打点の茂木、2番には打率3割2分、5本塁打、16打点のペゲーロと当たっている打者を上位に配置。

 3番・ウィーラー、4番・アマダーこそ本調子ではないものの、1、2番で打点を稼ぐスタイルがハマり、効果的に得点を積み重ねている。

 打順の妙はもう一つある。1番の茂木は身長171センチでペゲーロは192センチ。その後を打つウィーラーは178センチで193センチのアマダーを挟んで174センチの銀次と続く。20センチ近く身長差のある打者が交互に打席に入ることで、相手投手の感覚を狂わす効果があるという。池山チーフコーチは「投げる方からしてみたら(ストライクゾーンが)上下するわけだから、投げにくいというのはある。それでなくても3人も外国人が並べば威圧感があるしね。狙ったわけじゃないけど、当然、好調なうちは変えるつもりはない」と説明する。

 左右の打者を交互に並べるジグザグ打線ならぬ“デコボコ打線”。新たな価値観を生み出した楽天は勢いづいている。