日本ハム・斎藤佑樹投手(28)が6日のロッテ戦(ZOZOマリン)に今季初先発登板。5回0/3を6安打3失点と代名詞の「セミ・クオリティースタート」をマークしたが、味方の援護なく1―2のビハインドのまま降板。味方打線の反撃なくチームは1―5で敗れ黒星を喫した。

 この日は左翼から本塁方向に最大13メートルの強風が吹きつけるマリンスタジアム特有の風をどう味方につけるかが投球のポイントだった。過去5試合で3勝0敗、防御率2・86の「マリン巧者」斎藤はこの風を生かした“おばけツーシーム”を駆使して初回を三者凡退と立ち上がったが、2回に先制を許した。

 左前打の鈴木に盗塁を許し二死二塁の場面で7番・井上に内角135キロのストレートを強振され1失点。同点に追いついた3回は一死二塁のピンチをしのいだが4回、一死から死球の走者・鈴木を一塁に置き、打者は再び井上。初球の外角133キロのカットボールはフェンス直撃となる適時二塁打で再びリードを許した。

 結局、斎藤は6回、先頭のパラデスにこの日の初四球を与えたところで交代。前回の勝ち試合15年9月16日ロッテ戦以来のクオリティースタート(6回以上を3失点以内)はならなかった。

 試合前、栗山監督は「斎藤さん、だぞ(笑い)。本当に信じているし、オフにいろいろ話してきた。ボールが良くなってきたことと抑えることとは違うという話もしているつもり」と万全の信頼を寄せマウンドに送り出したが、あと少しのところで結果にはつながらなかった。

 斎藤の話「風は強かったですが、気にならなかったというよりは、計算しながら投げられたと思います。ツーシーム、フォークもそれなりに思っていた通りだったし、風をうまく使えた部分はあった。ただ、やっぱり6回の先頭に四球を出してしまったのが悔しい。課題にしていきます」