昨夏王者の作新学院が帝京第五に貫禄勝ちだ。

 作新学院は初回から4本の長短打を帝京第五のエース・岡元に浴びせて3点を先制。序盤でマウンドから引きずりおろすと、その後も攻撃の手を緩めず、9―1と圧勝した。

 エース左腕・大関は相手打線を手玉に取る。スライダー、カーブ、チェンジアップと変化球を中心に打たせて取る投球で凡打の山を築いた。8回から2番手の篠原にスイッチしたが、大関は7回を投げて5安打無失点1死球と抜群の制球力を見せた。小針監督も「ウチらしい野球ができた。チーム打撃を徹底していこうと話していた。大関も安定感がでてきた。成長したと思う」と選手をほめた。

 昨夏の王者とはいえ、小針監督はチャレンジャー精神を徹底させた。ある選手は「前年の優勝は先輩が達成したことで過去のことと思っている。僕らはまた一から。監督からは温故知新と言われています。常にチャレンジャーの気持ちで攻めていきたい」と話す。

 今冬は4度の合宿を敢行。早朝に地元の山に登り、山頂から全員で日の出を見た。

「きれいだった。宇都宮市内が一望できて感動した。みんなの気持ちが一つになった」(ある選手)

 作新学院が史上5校目の夏春連覇に向け、好スタートを切った。