海原はるか 低迷オリックスをひっそり応援するワケ

2017年03月25日 11時00分

チーム躍進を祈願してポーズを決める海原はるか

 お笑い界のオリックスファンといえば、ますだおかだの岡田圭右が代表格だが、同じ松竹芸能の重鎮で「ひっそり」と応援を続ける芸人がいる。芸歴47年のベテラン漫才コンビ、海原はるか・かなたの海原はるか(68)だ。京セラドームでの試合観戦をライフワークとしながらもチームの低迷にはじくじたる思い。31日の本拠地開幕戦を前に、はるかが薄毛を振り乱して巻き返しを願った。

 ――京セラドームに足を運ぶようになったのはいつごろから

 はるか:10年ちょっと前ですかね。家が京セラの近くなんですよ。でもファンだったわけではなくて、当時付き合っていた彼女がオリックスに勤めていたんです。それで一緒に見に行くようになった。それから毎年、毎月1回ほど行くようになりましたね。

 ――球場の雰囲気は

 はるか:いい雰囲気なんですけど…。もうちょっとお客さんが入ってほしいですよね。僕ら芸人もお客さんが入ってナンボの仕事なんで。今日は1万人くらいかなあとか、9000人くらいかなあ、とか。僕自身は野球を楽しんでいますよ。

 ――プロ野球は昔から好きだった

 はるか:僕は生まれが熊本なんで年代的には西鉄ファンだった。稲尾さん、仰木さんとか、巨人に日本シリーズで勝ったりね。阪急も上田さんのころは強かったんですが、人気的には人が集まらなかったというか…。大阪に出てきたら阪神しかないというくらいすごいですね。甲子園には3年に1回くらいしか行っていないです。

 ――関西では阪神ファンが圧倒的だ

 はるか:なんで阪神にはあれだけ人が集まるのか。負けててもそれなりに入るでしょう。漫才で言うたら笑わせなくてもお客さんが入るみたいな。あれはどうなんでしょうね。代打の選手でも顔が知られている。パ・リーグなんかテレビでやってなくて顔が知られているのは少ないでしょう。

 ――甲子園と京セラでは雰囲気の違いに驚く部分も

 はるか:そりゃありますよ。ただオリックスファンはファミリー的なところがある。顔見知りになって「こんにちは」って。ファミリーが一体になって応援する。試合が終わったら大正駅の飲み屋に行ってみんなでしゃべったりね。ファンはマナーがよくて、ゴダゴタ言わないですしね。ほっこりするというか。

 ――お笑い界でもオリックスファンは多くない

 はるか:ていうか「阪神ファンだ」と言った方が大阪だったら誰もが納得しますからね。僕はオリックスが好きだけど、選手のこととか詳しくないから語れないんですよ。ウチの会社でいうと、ますだおかだの岡田くんが代表みたいになってますよね。

 ――ではもっとオリックスファンだということをアピールすれば

 はるか:しないです。自分的にはこそっと楽しむのがいい。もともとの動機が不純ですから(笑い)。

 ――オリックスは20年も優勝から遠ざかっている

 はるか:頑張ってはいるんやろうけど、結果がついてこない。みなさん、プロとしてそれなりのお金をもらってやっている。そこに負けグセというか…。勝たなアカンという使命感がどうなんか…。優勝の確率は6分の1でしょうし…。これはもう、岡田くんに聞いてください(笑い)。

 ――福良監督をはじめ、優勝当時のメンバーが指導者になってはいる

 はるか:漫才でも一つの台本をもらって稽古してOKのもあるし、いまひとつの台本でもアレンジして少しでも面白くしようとする努力はする。それと一緒で個々の選手の能力はプロならすごいでしょう。芸人も個々がわがまま。それを一つの目標に向かってレールを敷いていく。大変なことですけどね。監督、コーチの采配も勝ち負けには大事でしょうし。

 ――選手はおとなしいタイプが多い

 はるか:気迫というか、必死のパッチというのがね。僕らでもマネジャーさんが「この番組では絶対に笑わせてください」とか「これでアカンかったら次、仕事ないですよ」なんてプレッシャーをかけられるんです。それで結果出すことで仕事が入る。その気持ちをシーズン通して維持するのはある意味大変だとは思うんです。野村克也さんがよく「捨て試合」と言われていた。全部勝つのは無理なんやけど、ここで勝たないといけない、という試合はある。それを落として、そうでもない試合を必死に勝ちにいったりというような。振り分け方を間違ってはいけないと思うんです。

 ――ファンへのアピールも重要だ

 はるか:見ていてスカッとする気持ちよさをお客さんに見せてほしい。必死さを内に秘めるんじゃなく、パフォーマンスとして表に出すことも大事と思う。マスコミの取り上げ方もオリックスのは小さいでしょう。選手もいかにマスコミが記事にしやすいコメントを発するかですよ。お立ち台で「応援よろしくお願いします」だけじゃもったいない。ほえるだけでもいい。プロとして何か自分をアピールしないとインパクトがない。芸人も選手も自分磨きが大切と思うんです。

 ――では今季もひっそりと応援する

 はるか:もう来年70歳なんで、じたばたする年でもない。岡田くんに乗っかることもないですよ。

 ――チームは最下位から脱出しないといけない

 はるか:最下位から5位とか、そんなみみっちいことは言いません。せめてCSに出れるくらいの気迫と勢いを期待したいですね。ドームの隣のイオンモールはコンサートの時しかいっぱいにならない。オリックスの試合でもいっぱいになってほしいですね。

☆うなばら・はるか=1948年5月6日、熊本市出身。70年に海原お浜・小浜の門下生となり、かなたとコンビ結成。下積みを経て、2000年に上方漫才大賞奨励賞を受賞。軽快なやりとりと「一九分け」のハゲネタで人気を博す。道頓堀角座やテレビ、ラジオで活躍中。はるかは07年に松本人志監督の「大日本人」に出演した。横山たかし・ひろし、酒井くにお・とおるとともに「アラ還ブログ」を開設している。