侍メンバー28人の中、ここまでただ一人出番のなかった炭谷銀仁朗捕手(29=西武)が、14日のキューバ戦(東京ドーム)で9回表の守備から初出場した。

 牧田との西武コンビでキューバ打線を危なげなく三者凡退に抑え、5連勝に貢献。試合後は「(牧田の浮き上がる)真っすぐに関しては思い通りの反応をしてくれた。やりやすいですし、その中でどう変化球を使っていくかだけですね」とわずか12球のリードの余韻を楽しんだ。

 今大会では小林誠司捕手(27=巨人)が、ラッキーボーイとして大活躍。そんな現状をどう思っているのか。

 炭谷は「誠司がマスクをかぶっているんで、ボクと大野さん(日本ハム)が相手の資料を見ながらアシストしてます。例えば誠司が(配球に)困って(ベンチを)見た時に、打者の弱いところを(サインで)出してあげたりね。配球ではなく、あくまで相手打者の特徴を。キャッチャー3人で助け合っていかなきゃいけないですから」と3捕手の結束を語った。

 炭谷といえば、捕手陣で前回2013年大会を唯一経験している。今回との立ち位置の違いについては「前回は阿部さん、相川さんがいたし、ボクも若かったんでいい勉強をさせてもらった。今回は3人の中で国際大会経験があるのはボクだけですから、誠司が困った時に助けてあげられる役目をしないとダメかなと思う」と冷静に分析。私情を捨てバックアップ役に徹し切る。