右ヒザの関節炎からの復活を目指す阪神・糸井嘉男外野手(35)が10日、甲子園での全体練習に参加した。フリー打撃では10本の柵越えを放ち、走塁練習でも本番さながらのスライディング。たっぷりと汗を流した背番号7は「順調です。100%でやっても違和感が出ないかなと思う」。注目される実戦入りについても「僕のなかではいつでも入れる状態には来ている」と話し、準備万端であることを強調した。金本監督は糸井の実戦参加について「DHからでもいいんじゃない。まだ何も聞いていないよ」と明言しなかったが、14日のオリックス戦(京セラドーム)になる可能性も浮上。いよいよ期待の新戦力の“タテジマデビュー”となるが、なぜかセ・リーグの他球団007もこれを大歓迎している。

 あるライバル球団のスコアラーは「金本監督が『ぶっつけ開幕でいいくらい』と言っていたので焦っていたけど、オープン戦に出てくれるなら策を練ることができる。交流戦でのデータがあるとはいえ、10試合近くは打席の状態などを見ておく必要があるから」と胸をなで下ろす。別の球団スコアラーは「糸井が入って、金本監督がどんな作戦を取るかに注目している。エンドランが多くなるのか、単独スチールだけなのか。守備でもどんな隊形を取るのか。そこは糸井が実戦に出ているところを見ないと分からないことだから、出てきてくれるのはありがたい」という。

 リハビリ中でも規格外の言動で話題をさらってきた糸井。実戦デビューでさらに注目度は増しそうだ。