メジャー通算555本塁打の実績を持ち、独立リーグ「四国アイランドリーグplus」の高知ファイティングドッグスと契約したマニー・ラミレス外野手(44)が9日、高知市内のホテルで入団会見を行った。

 集まった報道陣や球団関係者、スポンサーは総勢130人。2015年に途中入団した藤川球児(36=現阪神)以来となる注目度の高い会見でラミレスは「日本でプレーするのは私の夢のひとつ。実現できてうれしい。野球を愛する者がこれからどういうことができるかと見てほしい」と感謝。日本行きを決めた理由には「文化にも興味があった。他者を尊重する態度やその精神性、ふるまいが素晴らしい」といい、自身初の首位打者に輝いた2002年にイチロー(43=現マーリンズ)と打撃面で歓談し「足のスムーズな上げ方など参考になった」と感銘を受けたという。そして注目のNPB挑戦にも「もちろん、そのつもりだ。特にいつまでにはとか決めていないが、できる努力を続けて(自分に)興味があるなら自由に話をして役に立ちたい。意中の球団は特にはない」と力強く宣言した。

 背番号は99で、日本ではDeNAのアレックス・ラミレス監督(42)の方がおなじみのため、登録名は「マニー」に決定。気になる契約年数は「あれだけの選手にお金の話は失礼。詳しいことは何も言えません」(梶田球団社長)と異例の“非公開”。起用法についても元NPB選手の駒田徳広監督(54)は「試合でどう使うかは本人の状態次第。ファンのことも当然あるし、出るならDHで2打席、これだけは保証したい。ケガされても困るから常に臨機応変。本人の意向が優先する」と特別扱いに徹するという。

 米レッドソックス時代に首位打者、本塁打王を獲得するなど超一流の仲間入りをしたラミレスは、レイズ在籍の11年に薬物規定違反で100試合の出場停止処分を受けた後に引退を表明。後に現役復帰し、12年はアスレチックスとマイナー契約、13年には台湾でプレー…と波乱の野球人生を送ってきた。独立リーグという異例の新天地で、どんな活躍を決めるのか見ものだ。