【アリゾナ州サプライズ7日(日本時間8日)発】レンジャーズのダルビッシュ有投手(30)はロッキーズとのオープン戦に先発し、3回0/3を2点本塁打を含む4安打2失点、3三振2四球だった。4回の先頭打者を四球で歩かせたところで球数が予定されていた60球に迫る59球となり降板した。

 一発こそ喫したが、順調なステップアップを実感している。この日はシンカーとスライダーを中心に配球を組み立てた。特にスライダーに関しては「ストライクも取れましたし、空振りも取れたので、前回より全然良くなっていると思います」と納得だった。

 初回は先頭のブラックモンをスライダーで空振り三振に仕留めたが、続くルメイユにこの日最速の154キロの速球を中前へはじき返された。デズモンドを三ゴロに打ち取った後、ストーリーにカウント1―1からの内角甘めの速球を高々と左翼芝生席手前のブルペンへ放り込まれた。先制2ランだ。

「打った瞬間そんなに完璧に捉えられていなかったので、ちょっと詰まったか先っぽだったか打球自体は弱かったので、ただ上がった瞬間、アリゾナかコロラドだったらホームランだろうなと思って見てたらホームランだった。でもインコース甘めだったから仕方ないですね」。まったく気にしていない。

 2回は一死から左前打を許したが、空振り三振と右飛で無失点。3回は先頭を右前打で出し、一死後左翼手の失策で一、三塁のピンチ。しかし空振り三振と一ゴロで切り抜けた。

 ダルビッシュはオープン戦2度目の投球を「痛いところもなくて、カウント悪くしても欲しいところでアウトが取れたので、全体的には良かったと思います」と振り返った。

 2015年3月に右ヒジの手術を受け、昨年5月末に復帰したため、無事に開幕を迎えることができれば3年ぶりとなる。「順調に少しずつ体の状態も良くなってきているので、筋力的にもだんだん戻ってきているというか、いい感じになってきていると思います。それにイニング間の投球練習のときに去年はヒジの違和感がずっとあったんですけど、それが(今年は)一切ないのでそういうところでもすごく成長だと思います」。今季は完全復活したエースを見ることができそうだ。