右ヒザの関節炎の影響で別調整中の阪神・糸井嘉男外野手(35)の“実戦デビュー”を球団営業部が、今か今かと焦りまくっている。

 目下、フリー打撃も再開し、甲子園でも柵越えを連発、センターの守備練習もできるまでに回復したが、実戦復帰については「無理するところではない。今すぐ試合という雰囲気ではない」と糸井。金本監督も「本人の状態次第。『いつになるかな』という感じでのんびり見ている。俺も(現役時の)2009年のオープン戦は3試合くらい。前年のオフに手術してたから。(糸井も)残りの3試合で十分だと思う」と“焦り厳禁”の姿勢を貫いている。

 それとは真逆なのが営業部の面々だ。「こちらとしてはできるだけ早くユニホームを着て、実戦で躍動する姿が見たい。試合に出て打ったり、守ったり、走ったりしているところの写真がないと完成できないグッズもあるので。決して無理はしてほしくはないのですが…」(関係者)という。下敷きやクリアファイルなどの定番グッズには糸井本人が試合で動いている写真が必須。それがなければ、開幕から発売できない事情があるからだ。

 営業部は金本監督がFA移籍初年度(03年)のキャンプで故障し、そこから見事復活して人気を博した“前例”を今回の糸井にも期待していたが、この時期まで“虎デビュー”がずれ込むのは想定外。すでに販売中の糸井のロゴ入りのグッズは売れ行き好調だけに「(写真入りグッズが)売り出すのが遅くなれば、その分売れ行きにも影響する。『欲しい』と思ったときにグッズがないとファンの購買意欲は冷めてしまうので…」(前出の関係者)となおさらヒヤヒヤしているのだ。

 営業部の“悲鳴”を糸井はどう聞くか。