プロ3年目の楽天・安楽智大投手(20)が8日の久米島キャンプでシート打撃に登板した。打者6人に投げて3安打を許したが、島内から全て見逃しで3球三振を奪ったように制球は安定。「打たれる、打たれないというのはまだ考えてない。今日は指にかかるボールがあるかないかをテーマにして投げた。一段一段、階段は上れている」と話した。

 オフにレンジャーズ・ダルビッシュ有投手(30)らと自主トレを行い、筋トレの知識やサプリメントについて学び、肉体改造に着手。「やはりバランスが一番なので、体のバランスを整えた。効果はもう少し暖かくなって、シーズンに入ってからですね」と、こちらにも手応えを感じている様子だ。

 今やプロ野球界の一大勢力と化した“ダル塾”だが、そのダルビッシュのトレーナーでボディービルダーの山本義徳氏(48)がこの日、ウエートトレの講師役として久米島を訪問。安楽についてはさらなる増量による“ダル化指令”を出した。

「もちろん個々の骨格にもよりますが(安楽のように)投手で186センチのモデルケースだと105キロくらいまでは筋肉をつけても大丈夫。その分、球に力が乗る。(196センチの)ダルビッシュさんは今は107、8キロあります。安楽くんもあと10キロはいける」

 100キロの大台突破となれば、さらに飛躍できる、というのだ。

 すでにオフの筋トレで一回り大きくなった印象の安楽。梨田監督も「今日は全力ということはなかったけど、体も成長しているし、肩幅が広がってきてる。楽しみ」と先発ローテーション入りを期待しているが、その進化はまだまだこんなものではない。“ダル師匠”の教えを受け、3年目右腕が開花しようとしている。