侍ジャパンの小久保監督と、日本ハムとの“深い溝”が浮き彫りとなった。

 最終メンバーの登録期限は日本時間7日と迫っているが、最大の問題は大谷の扱いと1つ空いた投手枠、そして追加招集についてだ。小久保監督は「NPBと日本ハムの方で今、細かなところをやっているんでね。詳細が上がってきてからでしか判断できないんで、それから投手枠を1人増やすのか、その辺の判断をしていきたいなと思ってます」と語るにとどめた。

 日本ハムの突然の発表から始まった今回の問題。この日、NPBエンタープライズの今村社長は「単なるコミュニケーションミス。いい方向に行っているし、早く決着できる方向で進めたい」と改めて説明したが、自身の耳に入る前にフライングで発表された小久保監督の面目は完全に丸潰れ。しかも、日本ハム側はそこに追い打ちをかけるように、指揮官の見解を迫っているのだからたまらない。

 日本ハムのキャンプ地・米アリゾナには侍ジャパンの稲葉打撃コーチが同行している。NPBから詳細が上がる前に稲葉コーチに直接、大谷の状態を聞くことも可能だが、小久保監督は「(稲葉コーチから聞くことは)やれるんですけど、やらないです」とぶぜんとした表情だ。

 大谷や代表メンバーの行方も気になるが、小久保監督と日本ハムにできた“ただならぬ関係”もまた気になるところだ。