プロ2年目を迎えたロッテの平沢大河内野手(19)にレギュラー取りのチャンスが巡ってきた。

 伊東勤監督(54)が31日、昨季遊撃手部門でベストナインを獲得した鈴木大地内野手(27)を二塁へコンバートすると明かした。キャンプ前のこの日、石垣市中央運動公園で自主トレをする鈴木に監督自ら伝えた。指揮官は「大地には二塁をやってもらう。遊撃は競争してもらわないと」と話したが、正遊撃手の筆頭候補には平沢の名前が挙がる。

 期待の大きい平沢は「監督がそうやって言うということは僕に“遊撃をちゃんとやれ”ということだと思う」と引き締まった表情。ルーキーイヤーの昨季は23試合に出場し、47打数7安打、打率1割4分9厘と目立った成績を残せなかったが、2年目のブレークを誓った。

 そんな平沢は今オフ、恩師からあるアドバイスを受けた。それが「上から目線」だ。オフに母校の仙台育英(宮城)に寄った時、佐々木順一朗監督(57)に「縮こまっている。もっと上からという気持ちでやれ」と指摘されたという。平沢自身も「1年目ということを意識していたところもある」と振り返るとおり、新人ならではの遠慮がありプレーに精彩を欠いた。そんな意識を振り払い、周囲を見下すかのように大胆にプレーすることがレギュラー取りへの近道になりそうだ。

 昨年秋のキャンプから体力強化を図り、徐々に効果も表れている。「手応えはまだないですけど、昨年とは違う姿を見せられれば」と意気込む平沢。今年も新人王の資格を残しており「チームで(ドラ1の)佐々木さんと新人王争いができればチームも上位にいけると思う」と目を輝かせた。