オリックスが新選手会長に就任したT―岡田外野手(28)をチームの“顔役”として巻き返しに挑む。

「選手会長だけでなく、実質のキャプテンでもあり、生え抜きの大砲だし、精神的な柱にもなる。1人何役もですけど、彼ならできる。性格も穏やかだし、周りのサポートもしてくれるはずだしね。これからは“Tのオリックス”として世間にも伝えやすくなる。チームのポスターにも大きく出ることになるでしょうし…。ここまで1人の選手が中心になることは近年にないですよ」(球団幹部)

 オフの契約更改では3年3億円プラス出来高払い(推定)でサイン。2017年に国内FA権を取得する見込みだったが、悩むことなくチーム愛を優先した。責任感も十分で「若い選手のヒアリングもやってくれている。『お前はもっと食べた方がいいよ』とか『何か球団への要望はないか』とかを聞いてアドバイスをしている。球団との橋渡し役ですよね。早くもリーダーとしての自覚がすごい」(チーム関係者)

 近く神戸で自主トレ中のマーリンズ・イチローとも合流する予定だが、自分だけでなく「言ったら嫌がる人ではない。他のチームでは経験できないウチの特権でもある。遠慮せずに(イチローの)雰囲気を味わってほしいですね」と他の選手にも“イチロー詣で”を呼びかけた。近年はイチローとの合体トレを恒例としているが、かつては自分も申し出たくてもできなかった。その気持ちがわかるからこそ、若手の背中を押してあげたい思いだ。

 糸井の阪神移籍で名実ともにチームリーダーとなったT―岡田が最下位チームを上位に押し上げる。