満室飽和状態…深刻!西武「強制退寮」問題

2016年11月29日 10時00分

老朽化の進む若獅子寮

 西武が今年も悲しい現実に直面している。今秋ドラフトで1位の甲子園V腕・今井達也投手(18=作新学院)をはじめ6選手を獲得したが、その一方で“強制退寮問題”が現場、球団関係者の悩みを深刻にしている。

 

 新入団6選手のうち妻帯者である5位・平井克典投手(24=ホンダ鈴鹿)を除く5選手が西武プリンスドームに隣接する若獅子寮に入寮するのだが、12球団の中でも“現存最古”築35年を超える平屋造りの同寮は昨年から満室の飽和状態。新人5選手分の部屋を空けるために5選手が1月の新人入寮までの退寮を命じられている。

 

 しかし、退寮者の中には昨年オフの佐野、外崎と同様にわずか1年で寮を追い出される2015年のドラフト1位・多和田真三郎投手(23)、同3位の野田昇吾投手(23)らがおり二軍関係者も困り顔。「大卒、社会人はそれなりの年俸をもらっているとはいえ、たった1年で追い出されるんだったら最初から入寮させないで自活支援をしてやった方がいいのでは」と来年以降も繰り返されていくこの問題に警鐘を鳴らしている。

 

 ましてや今季途中から一軍昇格し1年目で7勝5敗、防御率4.38の数字を残した多和田は楽天にFA移籍した岸の穴を埋める筆頭候補。「じっくりと野球に打ち込まなきゃいけない年に、日々の食事の心配をして登板日にもコンビニ弁当じゃ力も出せない」(前出二軍関係者)とエース候補の来季を案じている。

 

 一方の球団側にも言い分がある。「老朽化した寮と室内練習場の改築の件は毎年、選手会から要望されていること。ただ、こればかりは球団だけではどうしようもない。おカネを出すのは上(西武ホールディングス)だから、そこが本腰を入れて動いてくれないことには…」

 

 12球団最多15人のFA流出選手を出し、3年連続Bクラスに沈むライオンズの背景にはこんな暗黒期を象徴する“ハード問題”が横たわっている。

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