西武・田辺徳雄前監督(50)のフロント入り人事が停滞している。

 9月27日の辞任会見から約2か月。後藤高志オーナーは同28日の今季最終戦後「経験、人柄はライオンズの組織に必要な人材」と田辺前監督にフロント入りを要請し、本人もこれを了承したはずなのだが、いまだにその明確な役職などは聞こえてこない。

 球団関係者の間では「人知れず辞めているということはないと思うけど、相当難航しているのかな。もうほとんどのポジションは固まってしまっているし、どういう肩書をつけるのか。(渡辺)SDとの差をどういうふうにつけるのかなど難しい問題が多いのでは」という声が聞かれるが、それにしても熟考期間が2か月は長すぎる。

 球団はすでに来季の辻新体制人事を発表し、田辺前監督が配置されるものと思われていた編成担当部門の配置転換も、他の人員で完了済み。あとは「本部長付~」という臨時ポジションを置くのかどうかだ。

「二軍打撃コーチが天職」とも言われる田辺前監督の処遇は12月初旬の新人入団発表までには明らかになる見込み。鈴木葉留彦本部長は「(役職は)まだ決まっていない。決まったら発表する。球団内には入ってもらう」と話すが、方向性は霧に包まれたままだ。